この問題は、自然数 $n$ に対して、$n$ の約数の和を $s(n)$、$n$ 以下の自然数で $n$ と互いに素なものの個数を $g(n)$、そして $f(n) = s(n) - n$ と定義した上で、いくつかの問いに答えるものです。具体的には、$s(8)$ の値、$f(n) < n$ となる $n$ の選択、メルセンヌ素数の選択、そして正しい記述の選択を求められます。

数論約数約数の和互いに素メルセンヌ素数完全数
2025/7/31

1. 問題の内容

この問題は、自然数 nn に対して、nn の約数の和を s(n)s(n)nn 以下の自然数で nn と互いに素なものの個数を g(n)g(n)、そして f(n)=s(n)nf(n) = s(n) - n と定義した上で、いくつかの問いに答えるものです。具体的には、s(8)s(8) の値、f(n)<nf(n) < n となる nn の選択、メルセンヌ素数の選択、そして正しい記述の選択を求められます。

2. 解き方の手順

**第一問:** s(8)s(8) の値を求める。
8の約数は1, 2, 4, 8なので、
s(8)=1+2+4+8=15s(8) = 1 + 2 + 4 + 8 = 15
**第二問:** f(n)<nf(n) < n となる nn を求める。ここでf(n)=s(n)nf(n) = s(n) - n なので、s(n)n<ns(n) - n < n すなわち s(n)<2ns(n) < 2n となる nn を探す。
* n=8n = 8 のとき、s(8)=15s(8) = 15 なので、15<2×8=1615 < 2 \times 8 = 16。よって f(8)<8f(8) < 8
* n=12n = 12 のとき、s(12)=1+2+3+4+6+12=28s(12) = 1 + 2 + 3 + 4 + 6 + 12 = 28 なので、28<2×12=2428 < 2 \times 12 = 24は成り立たない。よってf(12)>12f(12) > 12
* n=3n = 3 のとき、s(3)=1+3=4s(3) = 1 + 3 = 4 なので、4<2×3=64 < 2 \times 3 = 6。よって f(3)<3f(3) < 3
* n=6n = 6 のとき、s(6)=1+2+3+6=12s(6) = 1 + 2 + 3 + 6 = 12 なので、12<2×6=1212 < 2 \times 6 = 12は成り立たない。よってf(6)=6f(6) = 6
したがって、f(n)<nf(n) < n となるのは n=8n = 8n=3n = 3 です。
**第三問:** メルセンヌ素数を選ぶ。メルセンヌ素数とは、2p12^p - 1 の形で表される素数です。
* 7 = 2312^3 - 1 なので、メルセンヌ素数である。
* 15 = 3×53 \times 5 で素数ではない。
* 17 は素数だが、 2p12^p - 1 の形ではない。
* 31 = 2512^5 - 1 なので、メルセンヌ素数である。
したがって、メルセンヌ素数は 7 と 31 です。
**第四問:** 正しい記述を選ぶ。
* 21 は完全数ではない。完全数とは、自分自身を除く約数の和が自分自身と等しい数である。21の自分自身を除く約数は1,3,7なので、その和は11となり、21と等しくない。
* 28 は完全数である。28の自分自身を除く約数は1,2,4,7,14なので、その和は1+2+4+7+14=28となり、28と等しい。
* nnmm が互いに素な自然数ならば、s(nm)=s(n)s(m)s(nm) = s(n)s(m) が成り立つ。s(nm)=s(n)+s(m)s(nm) = s(n) + s(m)は一般には成立しない。
したがって、正しいのは「28は完全数である」と「nnmm が互いに素な自然数ならば、s(nm)=s(n)s(m)s(nm) = s(n)s(m) である」です。

3. 最終的な答え

* 第一問:

4. 15

* 第二問:

1. 8,

3. 3

* 第三問:

1. 7,

4. 31

* 第四問:

2. 28は完全数である。,

4. nとmが互いに素な自然数ならば、 s(nm) = s(n)s(m) である.

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