1. 問題の内容
自然数 が素数であるか、または素数の積であることを、累積帰納法を用いて証明する。
2. 解き方の手順
累積帰納法を用いて証明する。
(1) 基底の場合: のとき、 は素数なので、成り立つ。
(2) 帰納的仮定: ある自然数 に対して、 から までのすべての自然数 が、素数であるか、または素数の積であると仮定する。
(3) 帰納的ステップ: が素数であるか、または素数の積であることを示す。
* もし が素数ならば、証明は完了する。
* もし が素数でないならば、 と書ける。ここで、 かつ である。
より、 は から までのいずれかの自然数であるから、帰納的仮定より、 は素数であるか、または素数の積である。同様に、 は から までのいずれかの自然数であるから、帰納的仮定より、 は素数であるか、または素数の積である。
したがって、 は、素数または素数の積である数 と の積であるから、 自身も素数または素数の積である。
(1), (2), (3) より、累積帰納法により、 であるすべての自然数 に対して、 は素数であるか、または素数の積であることが証明された。
3. 最終的な答え
自然数 は、素数あるいは素数の積である。