$\sqrt{7}$ が無理数であることを用いて、$\sqrt{5} + \sqrt{7}$ が無理数であることを証明する問題です。

数論無理数背理法平方根有理数
2025/8/1

1. 問題の内容

7\sqrt{7} が無理数であることを用いて、5+7\sqrt{5} + \sqrt{7} が無理数であることを証明する問題です。

2. 解き方の手順

背理法を用いて証明します。
5+7\sqrt{5} + \sqrt{7} が有理数であると仮定します。このとき、ある有理数 rr が存在して、
5+7=r\sqrt{5} + \sqrt{7} = r
と表せます。
両辺を2乗すると、
(5+7)2=r2(\sqrt{5} + \sqrt{7})^2 = r^2
5+235+7=r25 + 2\sqrt{35} + 7 = r^2
12+235=r212 + 2\sqrt{35} = r^2
235=r2122\sqrt{35} = r^2 - 12
35=r2122\sqrt{35} = \frac{r^2 - 12}{2}
rr は有理数なので、r2r^2 も有理数です。したがって、r2122\frac{r^2 - 12}{2} も有理数となります。
つまり、35\sqrt{35} は有理数であることになります。
次に、35\sqrt{35} は無理数であることを証明します。
35\sqrt{35} が有理数であると仮定すると、互いに素な自然数 m,nm, n を用いて、
35=mn\sqrt{35} = \frac{m}{n}
と表せます。
両辺を2乗すると、
35=m2n235 = \frac{m^2}{n^2}
35n2=m235n^2 = m^2
これは、m2m^2 が 35 の倍数であることを意味します。したがって、mm も 35 の倍数でなければなりません。
よって、ある自然数 kk を用いて、m=35km = 35k と表せます。
これを 35n2=m235n^2 = m^2 に代入すると、
35n2=(35k)235n^2 = (35k)^2
35n2=352k235n^2 = 35^2k^2
n2=35k2n^2 = 35k^2
これは、n2n^2 が 35 の倍数であることを意味します。したがって、nn も 35 の倍数でなければなりません。
mmnn がともに 35 の倍数であることは、mmnn が互いに素であるという仮定に矛盾します。
したがって、35\sqrt{35} は無理数です。
35\sqrt{35} が無理数であることと、35=r2122\sqrt{35} = \frac{r^2 - 12}{2} より 35\sqrt{35} が有理数であることは矛盾します。
したがって、最初の仮定 5+7\sqrt{5} + \sqrt{7} が有理数であるという仮定が誤りであったことになります。
よって、5+7\sqrt{5} + \sqrt{7} は無理数です。

3. 最終的な答え

5+7\sqrt{5} + \sqrt{7} は無理数である。

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