バスケットボールのフリースローの練習において、1投ごとの成功確率が0.8である。10投成功したら練習を終了するとき、終了時点で失敗が3投以上である確率を求める。

確率論・統計学確率負の二項分布確率分布
2025/7/31

1. 問題の内容

バスケットボールのフリースローの練習において、1投ごとの成功確率が0.8である。10投成功したら練習を終了するとき、終了時点で失敗が3投以上である確率を求める。

2. 解き方の手順

この問題は、負の二項分布を用いて解くことができます。負の二項分布は、成功するまで試行を繰り返す場合に、特定の回数失敗する確率を求める際に用いられます。
まず、問題文から以下の情報が得られます。
* 成功確率 p=0.8p = 0.8
* 失敗確率 q=1p=0.2q = 1 - p = 0.2
* 成功回数 r=10r = 10
求めたいのは、10回成功するまでに3回以上失敗する確率です。これは、合計で13回以上試行を行う確率と言い換えることができます。
XXを失敗の回数とすると、X3X \geq 3となる確率を求めます。
負の二項分布の確率質量関数は以下のようになります。
P(X=k)=(k+r1k)pr(1p)kP(X=k) = \binom{k+r-1}{k} p^r (1-p)^k
ここで、kkは失敗回数、rrは成功回数、ppは成功確率です。
P(X3)P(X \geq 3)を直接計算するのは難しいので、余事象を利用します。
P(X3)=1P(X<3)=1[P(X=0)+P(X=1)+P(X=2)]P(X \geq 3) = 1 - P(X < 3) = 1 - [P(X=0) + P(X=1) + P(X=2)]
それぞれの確率を計算します。
P(X=0)=(0+1010)(0.8)10(0.2)0=(90)(0.8)10=1×(0.8)100.10737P(X=0) = \binom{0+10-1}{0} (0.8)^{10} (0.2)^{0} = \binom{9}{0} (0.8)^{10} = 1 \times (0.8)^{10} \approx 0.10737
P(X=1)=(1+1011)(0.8)10(0.2)1=(101)(0.8)10(0.2)=10×(0.8)10×0.20.21474P(X=1) = \binom{1+10-1}{1} (0.8)^{10} (0.2)^{1} = \binom{10}{1} (0.8)^{10} (0.2) = 10 \times (0.8)^{10} \times 0.2 \approx 0.21474
P(X=2)=(2+1012)(0.8)10(0.2)2=(112)(0.8)10(0.2)2=55×(0.8)10×0.040.23621P(X=2) = \binom{2+10-1}{2} (0.8)^{10} (0.2)^{2} = \binom{11}{2} (0.8)^{10} (0.2)^{2} = 55 \times (0.8)^{10} \times 0.04 \approx 0.23621
したがって、P(X<3)=P(X=0)+P(X=1)+P(X=2)0.10737+0.21474+0.236210.55832P(X < 3) = P(X=0) + P(X=1) + P(X=2) \approx 0.10737 + 0.21474 + 0.23621 \approx 0.55832
P(X3)=1P(X<3)=10.558320.44168P(X \geq 3) = 1 - P(X < 3) = 1 - 0.55832 \approx 0.44168

3. 最終的な答え

使用した基本確率分布:負の二項分布
求める確率は約0.442です。

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