1から10までの数字が書かれた10枚のカードがあります。 (1) 10枚のカードから同時に4枚取り出すとき、取り出したカードに書かれた数の最小値が4となる確率を求めます。 (2) 10枚のカードから1枚取り出し、元に戻すことを4回繰り返すとき、取り出されたカードに書かれた数の最小値が4となる確率を求めます。

確率論・統計学確率組み合わせ確率分布
2025/7/31

1. 問題の内容

1から10までの数字が書かれた10枚のカードがあります。
(1) 10枚のカードから同時に4枚取り出すとき、取り出したカードに書かれた数の最小値が4となる確率を求めます。
(2) 10枚のカードから1枚取り出し、元に戻すことを4回繰り返すとき、取り出されたカードに書かれた数の最小値が4となる確率を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 4枚のカードを取り出したときの数の最小値が4となる確率を求めます。
まず、10枚のカードから4枚を取り出す場合の総数は、組み合わせの数として計算できます。
10C4=10!4!6!=10×9×8×74×3×2×1=210_{10}C_4 = \frac{10!}{4!6!} = \frac{10 \times 9 \times 8 \times 7}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 210
次に、最小値が4である場合の数を考えます。
最小値が4であるためには、4のカードは必ず含まれていなければなりません。
残りの3枚は5から10までの6枚のカードから選ぶ必要があります。
したがって、残りの3枚の選び方は、組み合わせの数として計算できます。
6C3=6!3!3!=6×5×43×2×1=20_6C_3 = \frac{6!}{3!3!} = \frac{6 \times 5 \times 4}{3 \times 2 \times 1} = 20
したがって、求める確率は、
P=最小値が4となる場合の数4枚のカードの選び方の総数=20210=221P = \frac{\text{最小値が4となる場合の数}}{\text{4枚のカードの選び方の総数}} = \frac{20}{210} = \frac{2}{21}
(2) 1枚取り出しては戻す、という操作を4回繰り返すとき、取り出された数の最小値が4となる確率を求めます。
まず、1回の試行で4以上の数が出る確率は、4, 5, 6, 7, 8, 9, 10 の7つの数字のうちいずれかが出る確率なので、710\frac{7}{10}です。
次に、4回とも4以上の数が出る確率は、(710)4=240110000(\frac{7}{10})^4 = \frac{2401}{10000}です。
さらに、1回の試行で5以上の数が出る確率は、5, 6, 7, 8, 9, 10の6つの数字のうちいずれかが出る確率なので、610=35\frac{6}{10} = \frac{3}{5}です。
4回とも5以上の数が出る確率は、(610)4=(35)4=81625=129610000(\frac{6}{10})^4 = (\frac{3}{5})^4 = \frac{81}{625} = \frac{1296}{10000}です。
したがって、求める確率は、4回とも4以上の数が出て、かつ少なくとも1回は4が出る確率なので、4回とも4以上の数が出る確率から、4回とも5以上の数が出る確率を引きます。
P=(710)4(610)4=240110000129610000=110510000=2212000P = (\frac{7}{10})^4 - (\frac{6}{10})^4 = \frac{2401}{10000} - \frac{1296}{10000} = \frac{1105}{10000} = \frac{221}{2000}

3. 最終的な答え

(1) 221\frac{2}{21}
(2) 2212000\frac{221}{2000}

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