サイコロを繰り返し投げる問題です。 (1) サイコロを2回投げたとき、出た目の積$ab$が奇数になる確率を求めます。 (2) サイコロを2回投げたとき、出た目の和$a+b$が1桁の奇数になる確率を求めます。 (3) サイコロを2回投げ、$X = 10a + b$とおくとき、$X$の期待値を求めます。 (4) サイコロを3回投げ、$X = 10a + b$, $Y = cX$ とおくとき、$Y$が2桁の奇数となる確率を求めます。 (5) サイコロを3回投げ、$ab$が偶数であるとき、$Y$が偶数となる条件付き確率を求めます。

確率論・統計学確率条件付き確率期待値サイコロ
2025/7/31

1. 問題の内容

サイコロを繰り返し投げる問題です。
(1) サイコロを2回投げたとき、出た目の積ababが奇数になる確率を求めます。
(2) サイコロを2回投げたとき、出た目の和a+ba+bが1桁の奇数になる確率を求めます。
(3) サイコロを2回投げ、X=10a+bX = 10a + bとおくとき、XXの期待値を求めます。
(4) サイコロを3回投げ、X=10a+bX = 10a + b, Y=cXY = cX とおくとき、YYが2桁の奇数となる確率を求めます。
(5) サイコロを3回投げ、ababが偶数であるとき、YYが偶数となる条件付き確率を求めます。

2. 解き方の手順

(1)
ababが奇数になるのは、aabbも奇数のときです。サイコロの目は1から6なので、奇数の目は1, 3, 5の3つです。したがって、aaが奇数になる確率は3/6=1/23/6 = 1/2bbが奇数になる確率も1/21/2です。よって、ababが奇数になる確率は、
(1/2)×(1/2)=1/4 (1/2) \times (1/2) = 1/4
(2)
a+ba+bが1桁の奇数となるのは、a+b=1,3,5,7,9a+b = 1, 3, 5, 7, 9となるときです。
それぞれの組み合わせの数を数えます。
- a+b=1a+b = 1となる組み合わせは存在しません。(a,ba,bは1から6の整数)
- a+b=3a+b = 3となるのは、(1,2),(2,1)(1,2), (2,1)の2通り。
- a+b=5a+b = 5となるのは、(1,4),(2,3),(3,2),(4,1)(1,4), (2,3), (3,2), (4,1)の4通り。
- a+b=7a+b = 7となるのは、(1,6),(2,5),(3,4),(4,3),(5,2),(6,1)(1,6), (2,5), (3,4), (4,3), (5,2), (6,1)の6通り。
- a+b=9a+b = 9となるのは、(3,6),(4,5),(5,4),(6,3)(3,6), (4,5), (5,4), (6,3)の4通り。
全部で2+4+6+4=162 + 4 + 6 + 4 = 16通りあります。
サイコロの目の出方は全部で6×6=366 \times 6 = 36通りなので、確率は 16/36=4/916/36 = 4/9です。
(3)
X=10a+bX = 10a + bの期待値は、E[X]=E[10a+b]=10E[a]+E[b]E[X] = E[10a + b] = 10E[a] + E[b]で計算できます。
a,ba, bはサイコロの目なので、期待値は同じです。
E[a]=E[b]=(1+2+3+4+5+6)/6=21/6=7/2E[a] = E[b] = (1+2+3+4+5+6)/6 = 21/6 = 7/2
E[X]=10×(7/2)+7/2=70/2+7/2=77/2=38.5E[X] = 10 \times (7/2) + 7/2 = 70/2 + 7/2 = 77/2 = 38.5
(4)
Y=cX=c(10a+b)Y = cX = c(10a + b)が2桁の奇数になる確率を求めます。YYは11, 13, ..., 99のいずれかになる必要があります。
まず、X=10a+bX = 10a + bが取りうる値の範囲を考えます。最小値は10(1)+1=1110(1) + 1 = 11、最大値は10(6)+6=6610(6) + 6 = 66です。
YYが2桁の奇数になるためには、cXcXが奇数である必要があるので、ccXXはともに奇数でなければなりません。したがって、aabbも奇数である必要があります。
a,b,ca, b, cがすべて奇数の場合、a,b,ca, b, cはそれぞれ1, 3, 5のいずれかです。
aabbが奇数の場合、X=10a+bX = 10a+bは奇数になります。XXが取りうる値は、11, 13, 15, 31, 33, 35, 51, 53, 55の9通りです。
ccは1, 3, 5のいずれかです。
Y=cXY = cXが2桁の奇数となる場合を調べます。
- c=1c=1のとき、XXが2桁の奇数であれば良いので、X=11,13,15,31,33,35,51,53,55X=11, 13, 15, 31, 33, 35, 51, 53, 55の9通り。
- c=3c=3のとき、Y=3XY = 3XXXが11, 13, 15, 31, 33のとき、YYは33, 39, 45, 93, 99。このうち奇数は33, 45, 93, 99なので、4通り。
- c=5c=5のとき、Y=5XY = 5XXXが11, 13, 15のとき、YYは55, 65, 75。XXが31, 33, 35のとき、YYは155, 165, 175。XXが51, 53, 55のとき、YYは255, 265, 275。このうち2桁の奇数は55, 65, 75がないので0通り。
11,13,15,31,33,35,51,53,5511, 13, 15, 31, 33, 35, 51, 53, 55はそれぞれ、a,ba, b1,1;1,3;1,5;3,1;3,3;3,5;5,1;5,3;5,51, 1; 1, 3; 1, 5; 3, 1; 3, 3; 3, 5; 5, 1; 5, 3; 5, 5の場合なので、9通り。
33,39,45,93,9933, 39, 45, 93, 99のうち、X=11,13,15,31,33X=11, 13, 15, 31, 33の場合、c=3c=3なので、11, 13, 15, 31, 33はそれぞれ、a,ba, b1,1;1,3;1,5;3,1;3,31, 1; 1, 3; 1, 5; 3, 1; 3, 3の場合なので、5通り。
組み合わせは、9+4=139+4 = 13
a,b,ca, b, cが奇数となる組み合わせは、3×3×3=273 \times 3 \times 3 = 27通り。全体の組み合わせは、6×6×6=2166 \times 6 \times 6 = 216通り。
aabbが奇数となる確率は(1/2)×(1/2)=1/4(1/2) \times (1/2) = 1/4ccが奇数となる確率は1/21/2。よって1/81/8
2桁の奇数になる確率は 13/21613/216 ではない。
Y=cXY=cX、全部で6×6×6=2166 \times 6 \times 6 = 216通り。
YYが2桁の奇数となる組み合わせは、11, 13, 15, ..., 99の45通り。
(5)
ababが偶数であるとき、YYが偶数となる条件付き確率を求めます。P(Yが偶数abが偶数)P(Yが偶数 | abが偶数)
P(Yが偶数abが偶数)=P(Yが偶数かつabが偶数)/P(abが偶数)P(Yが偶数 | abが偶数) = P(Yが偶数 かつ abが偶数) / P(abが偶数)

3. 最終的な答え

(1) 1/4
(2) 4/9
(3) 38.5
(4) 解答できません
(5) 解答できません

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