媒介変数 $t$ で表された直線 $l$: $ \begin{cases} x = -2 + 2t \\ y = 5 - t \\ z = -2t \end{cases} $ について、直線 $l$ 上の点と原点 $O$ との距離を $d$ とする。 (1) 距離 $d$ を $t$ を用いて表す。 (2) 距離 $d$ が最小となる $t$ とそのときの距離を求める。

1. 問題の内容

媒介変数 $t$ で表された直線 $l$:

$$

\begin{cases}

x = -2 + 2t \\

y = 5 - t \\

z = -2t

\end{cases}

$$

について、直線 $l$ 上の点と原点 $O$ との距離を $d$ とする。

(1) 距離 $d$ を $t$ を用いて表す。

(2) 距離 $d$ が最小となる $t$ とそのときの距離を求める。

2. 解き方の手順

(1) 直線 $l$ 上の点を $P(x, y, z)$ とすると、$P(-2+2t, 5-t, -2t)$ と表せる。

原点 $O(0, 0, 0)$ と点 $P$ との距離 $d$ は、

$d = \sqrt{(x-0)^2 + (y-0)^2 + (z-0)^2}$ で求められる。

$d^2 = (-2+2t)^2 + (5-t)^2 + (-2t)^2$

$= (4 - 8t + 4t^2) + (25 - 10t + t^2) + (4t^2)$

$= 9t^2 - 18t + 29$

よって、$d = \sqrt{9t^2 - 18t + 29}$

(2) $d$ が最小となる $t$ を求めるために、$d^2$ を $t$ の関数として最小化する。

$d^2 = 9t^2 - 18t + 29 = 9(t^2 - 2t) + 29 = 9(t^2 - 2t + 1 - 1) + 29 = 9(t-1)^2 - 9 + 29 = 9(t-1)^2 + 20$

$d^2$ は $t = 1$ のときに最小値 20 をとる。

したがって、$d$ が最小となるのは $t = 1$ のときである。

このとき、$d = \sqrt{20} = 2\sqrt{5}$

3. 最終的な答え

(1) $d = \sqrt{9t^2 - 18t + 29}$

(2) $t = 1$, 距離 $2\sqrt{5}$