点$(5,0)$を通る傾き$a$の直線が、円 $x^2 + y^2 = 9$ と異なる2点P, Qで交わるとき、 (1) $a$ の値の範囲を求める。 (2) PとQの中点をMとするとき、$a$を動かすとき点Mの軌跡を求める。

幾何学直線軌跡連立方程式
2025/7/31

1. 問題の内容

(5,0)(5,0)を通る傾きaaの直線が、円 x2+y2=9x^2 + y^2 = 9 と異なる2点P, Qで交わるとき、
(1) aa の値の範囲を求める。
(2) PとQの中点をMとするとき、aaを動かすとき点Mの軌跡を求める。

2. 解き方の手順

(1) 点(5,0)(5,0)を通る傾きaaの直線の方程式は y=a(x5)y = a(x-5) と表せる。
この直線と円 x2+y2=9x^2 + y^2 = 9 が異なる2点で交わる条件は、円の中心(0,0)(0,0)と直線 y=a(x5)y = a(x-5) の距離が円の半径33より小さいことである。
直線の式を変形すると、 axy5a=0ax - y - 5a = 0 となる。
円の中心(0,0)(0,0)と直線 axy5a=0ax - y - 5a = 0 の距離 dd は、
d=a(0)(0)5aa2+(1)2=5aa2+1=5aa2+1d = \frac{|a(0) - (0) - 5a|}{\sqrt{a^2 + (-1)^2}} = \frac{|-5a|}{\sqrt{a^2 + 1}} = \frac{5|a|}{\sqrt{a^2 + 1}}
これが 33 より小さいので、
5aa2+1<3\frac{5|a|}{\sqrt{a^2 + 1}} < 3
両辺を2乗すると、
25a2a2+1<9\frac{25a^2}{a^2 + 1} < 9
25a2<9(a2+1)25a^2 < 9(a^2 + 1)
25a2<9a2+925a^2 < 9a^2 + 9
16a2<916a^2 < 9
a2<916a^2 < \frac{9}{16}
34<a<34-\frac{3}{4} < a < \frac{3}{4}
(2) 点P, Qの中点をM(x,y)(x, y)とする。
点P, Qは直線 y=a(x5)y = a(x-5) と円 x2+y2=9x^2 + y^2 = 9 の交点であるから、P, Qの座標は
x2+(a(x5))2=9x^2 + (a(x-5))^2 = 9
x2+a2(x210x+25)=9x^2 + a^2(x^2 - 10x + 25) = 9
(1+a2)x210a2x+25a29=0(1+a^2)x^2 - 10a^2x + 25a^2 - 9 = 0
この方程式の2つの解が点P, Qのxx座標である。中点Mのxx座標は、解と係数の関係より、
x=10a22(1+a2)=5a21+a2x = \frac{10a^2}{2(1+a^2)} = \frac{5a^2}{1+a^2}
a2=x5xa^2 = \frac{x}{5-x}
また、y=a(x5)y = a(x-5) より、
a=yx5a = \frac{y}{x-5}
a2=y2(x5)2a^2 = \frac{y^2}{(x-5)^2}
よって、x5x=y2(x5)2\frac{x}{5-x} = \frac{y^2}{(x-5)^2}
x5x=y2(5x)2\frac{x}{5-x} = \frac{y^2}{(5-x)^2}
x(5x)=y2x(5-x) = y^2
5xx2=y25x - x^2 = y^2
x25x+y2=0x^2 - 5x + y^2 = 0
(x52)2+y2=(52)2=254(x - \frac{5}{2})^2 + y^2 = (\frac{5}{2})^2 = \frac{25}{4}
これは中心(52,0)(\frac{5}{2}, 0)、半径52\frac{5}{2}の円を表す。
(1)より、aaの値の範囲は 34<a<34-\frac{3}{4} < a < \frac{3}{4}
a=yx5a = \frac{y}{x-5}に代入すると、34<yx5<34-\frac{3}{4} < \frac{y}{x-5} < \frac{3}{4}
34(x5)<y<34(x5)-\frac{3}{4}(x-5) < y < \frac{3}{4}(x-5)
x25x+y2=0x^2 - 5x + y^2 = 0 上の点のうち、y=±34(x5)y = \pm\frac{3}{4}(x-5) を満たす点は、
x25x+916(x5)2=0x^2 - 5x + \frac{9}{16}(x-5)^2 = 0
16x280x+9(x210x+25)=016x^2 - 80x + 9(x^2 - 10x + 25) = 0
25x2170x+225=025x^2 - 170x + 225 = 0
5x234x+45=05x^2 - 34x + 45 = 0
(5x9)(x5)=0(5x - 9)(x-5) = 0
x=95,5x = \frac{9}{5}, 5
x=5x = 5 のときは定義できない。
x=95x = \frac{9}{5} のとき、y2=5(95)(95)2=98125=2258125=14425y^2 = 5(\frac{9}{5}) - (\frac{9}{5})^2 = 9 - \frac{81}{25} = \frac{225 - 81}{25} = \frac{144}{25}
y=±125y = \pm\frac{12}{5}
よって、点(95,125)(\frac{9}{5}, \frac{12}{5})(95,125)(\frac{9}{5}, -\frac{12}{5}) を除く。

3. 最終的な答え

(1) 34<a<34-\frac{3}{4} < a < \frac{3}{4}
(2) (x52)2+y2=254(x - \frac{5}{2})^2 + y^2 = \frac{25}{4} ただし、点 (95,125)(\frac{9}{5}, \frac{12}{5})(95,125)(\frac{9}{5}, -\frac{12}{5}) を除く。

「幾何学」の関連問題

四角形ABCDが平行四辺形であることと、ベクトル $\vec{AC} + \vec{BD} = 2\vec{AD}$ が成り立つことが同値であることを示す。

ベクトル平行四辺形ベクトル演算同値性
2025/8/2

$a \neq 0, b \neq 0$ のとき、$(a-3b) // (a+b)$ ならば $a // b$ であることを示す。 ここで、$x // y$ は、$x$ と $y$ が平行であることを...

ベクトル平行線形代数証明
2025/8/2

問題は、長方形ABCDにおいて、$\vec{AB} = \vec{b}$、$\vec{AD} = \vec{d}$とするとき、以下のベクトルを$\vec{b}$と$\vec{d}$の線形結合で表す問題...

ベクトル線形結合長方形ベクトル演算
2025/8/2

$xyz$ 空間において、原点 $O(0, 0, 0)$ と定点 $A(1, 1, 1)$ を通る直線を $g$ とする。 (1) 点 $P(\cos\theta, \sin\theta, 0)$ と...

空間ベクトル距離最大値最小値三角関数
2025/8/2

四面体OABCがあり、点Gの位置ベクトル$\vec{OG}$が$\vec{OG} = \frac{\vec{OA} + \vec{OB} + \vec{OC}}{4}$で与えられています。直線AGと三...

ベクトル空間ベクトル四面体線形結合交点
2025/8/2

2つの直線 $r \cos(\theta - \frac{\pi}{6}) = 3$ と $r \sin \theta = 3$ の交点Aと、点B$(2, \frac{5\pi}{6})$ を通る直線...

極方程式直交座標三角関数
2025/8/2

直角三角形ABCにおいて、角Aの三角比(sinA, cosA, tanA)を求める問題です。

三角比直角三角形sincostan有理化
2025/8/2

問題1は、直角三角形ABCにおいて、角Aの正弦(sinA)、余弦(cosA)、正接(tanA)の値を求める問題です。 問題2(1)は、直角三角形ABCにおいて、角Aの正弦(sinA)、余弦(cosA)...

三角比直角三角形sincostanピタゴラスの定理
2025/8/2

問題は、直角三角形において、指定された角Aの三角比(sinA, cosA, tanA)を求めるものです。3つの問題があります。また、30°, 45°, 60°の三角比の値を求める問題があります。

三角比直角三角形三平方の定理
2025/8/2

台形ABCDにおいて、$AD:BC=1:4$, $AP:PB=1:3$, $AD//PQ//BC$ である。$PQ=14$cmのとき、辺BCの長さを求める問題です。

台形相似平行線線分の比
2025/8/2