四角形ABCDが平行四辺形であることと、ベクトル $\vec{AC} + \vec{BD} = 2\vec{AD}$ が成り立つことが同値であることを示す。

幾何学ベクトル平行四辺形ベクトル演算同値性
2025/8/2

1. 問題の内容

四角形ABCDが平行四辺形であることと、ベクトル AC+BD=2AD\vec{AC} + \vec{BD} = 2\vec{AD} が成り立つことが同値であることを示す。

2. 解き方の手順

平行四辺形の定義から考えます。四角形ABCDが平行四辺形であることは、AB=DC\vec{AB} = \vec{DC} かつ AD=BC\vec{AD} = \vec{BC} が成り立つことと同値です。
AC+BD\vec{AC} + \vec{BD}AD\vec{AD} を用いて書き換えることを目指します。
AC=AD+DC\vec{AC} = \vec{AD} + \vec{DC}
BD=BA+AD=AB+AD\vec{BD} = \vec{BA} + \vec{AD} = -\vec{AB} + \vec{AD}
したがって、
AC+BD=(AD+DC)+(AB+AD)=2AD+DCAB\vec{AC} + \vec{BD} = (\vec{AD} + \vec{DC}) + (-\vec{AB} + \vec{AD}) = 2\vec{AD} + \vec{DC} - \vec{AB}
AC+BD=2AD\vec{AC} + \vec{BD} = 2\vec{AD} であることと、 2AD+DCAB=2AD2\vec{AD} + \vec{DC} - \vec{AB} = 2\vec{AD} が同値であることから、 DCAB=0\vec{DC} - \vec{AB} = \vec{0}、つまり AB=DC\vec{AB} = \vec{DC} であることがわかります。
四角形ABCDが平行四辺形ならば、AB=DC\vec{AB} = \vec{DC} かつ AD=BC\vec{AD} = \vec{BC} が成り立ちます。いま、AB=DC\vec{AB} = \vec{DC} がわかっているので、AD=BC\vec{AD} = \vec{BC} を仮定すれば、四角形ABCDは平行四辺形です。ただし、AC+BD=2AD\vec{AC} + \vec{BD} = 2\vec{AD} だけでは AD=BC\vec{AD} = \vec{BC} は導けません。
しかし、AC+BD=2AD\vec{AC} + \vec{BD} = 2\vec{AD} と四角形ABCDが平行四辺形であることは同値であるという主張なので、平行四辺形ならばAC+BD=2AD\vec{AC} + \vec{BD} = 2\vec{AD} が成り立つことを示す必要があります。
四角形ABCDが平行四辺形であれば、AB=DC\vec{AB} = \vec{DC} が成り立つため、 AC+BD=2AD+DCAB=2AD+ABAB=2AD\vec{AC} + \vec{BD} = 2\vec{AD} + \vec{DC} - \vec{AB} = 2\vec{AD} + \vec{AB} - \vec{AB} = 2\vec{AD} となり、 AC+BD=2AD\vec{AC} + \vec{BD} = 2\vec{AD} が成り立ちます。
逆に、AC+BD=2AD\vec{AC} + \vec{BD} = 2\vec{AD} が成り立つならば、AB=DC\vec{AB} = \vec{DC} が成り立ちます。これと AD=BC\vec{AD} = \vec{BC} を合わせて、四角形ABCDは平行四辺形です。

3. 最終的な答え

四角形ABCDが平行四辺形であることと、AC+BD=2AD\vec{AC} + \vec{BD} = 2\vec{AD} が成り立つことは同値である。

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