袋の中に1, 2, 3と書かれた白玉がそれぞれ1個ずつ、1, 2と書かれた黒玉がそれぞれ1個ずつ入っている。合計5個の玉が入った袋から同時に2個の玉を取り出すとき、以下の確率を求める。 (1) 取り出した2個の玉に書かれている数の和が偶数になる確率。 (2) 取り出した2個の玉のうち、少なくとも1個は2と書かれている確率。

確率論・統計学確率組み合わせ偶数条件付き確率
2025/7/31

1. 問題の内容

袋の中に1, 2, 3と書かれた白玉がそれぞれ1個ずつ、1, 2と書かれた黒玉がそれぞれ1個ずつ入っている。合計5個の玉が入った袋から同時に2個の玉を取り出すとき、以下の確率を求める。
(1) 取り出した2個の玉に書かれている数の和が偶数になる確率。
(2) 取り出した2個の玉のうち、少なくとも1個は2と書かれている確率。

2. 解き方の手順

(1)
まず、5個の玉から2個の玉を取り出す場合の総数を求める。これは組み合わせの問題なので、5C2_{5}C_{2}で計算できる。
5C2=5!2!(52)!=5!2!3!=5×42×1=10_{5}C_{2} = \frac{5!}{2!(5-2)!} = \frac{5!}{2!3!} = \frac{5 \times 4}{2 \times 1} = 10通り。
次に、取り出した2個の玉の数の和が偶数になる場合を考える。
和が偶数になるのは、2つとも偶数の場合か、2つとも奇数の場合である。
2つとも偶数の場合:2と書かれた白玉と2と書かれた黒玉の組み合わせのみなので1通り。
2つとも奇数の場合:1と書かれた白玉と1と書かれた黒玉、または1と書かれた白玉と3と書かれた白玉の組み合わせがあるので、1+1=21+1=2通り。
したがって、和が偶数になるのは1+2=31+2 = 3通り。
求める確率は和が偶数になる場合の数すべての組み合わせの数=310\frac{\text{和が偶数になる場合の数}}{\text{すべての組み合わせの数}} = \frac{3}{10}
(2)
少なくとも1個は2と書かれている確率を求める。これは、2個とも2と書かれていない確率を全体から引くことで計算できる。
全体の場合の数は5C2=10_{5}C_{2}=10通り。
2個とも2でない玉を選ぶのは、1, 3と書かれた白玉と1と書かれた黒玉の3個の玉から2個を選ぶ場合である。
3C2=3!2!(32)!=3×22×1=3_{3}C_{2} = \frac{3!}{2!(3-2)!} = \frac{3 \times 2}{2 \times 1} = 3通り。
したがって、2個とも2でない確率310\frac{3}{10}
少なくとも1個は2である確率は1310=7101 - \frac{3}{10} = \frac{7}{10}
もう一つの解き方としては,
少なくとも1個は2と書かれている組み合わせを直接数える方法もある。
2と書かれた白玉を含む組み合わせは:(2白, 1白), (2白, 3白), (2白, 1黒), (2白, 2黒)の4通り。
2と書かれた黒玉を含む組み合わせは:(2黒, 1白), (2黒, 3白), (2黒, 1黒)の3通り。
ただし、(2白, 2黒)の組み合わせは2回数えているので、1回引く必要がある。
しかし,(2白, 1白), (2白, 3白), (2白, 1黒), (2白, 2黒)
(2黒, 1白), (2黒, 3白), (2黒, 1黒) のうち,
(2白, 2黒)は数えているので,
(2黒, 1白)は,(2白, 1白)と数える順番が違うだけで同じ
(2黒, 3白)は,(2白, 3白)と数える順番が違うだけで同じ
(2黒, 1黒)は,(2白, 1黒)と数える順番が違うだけで同じ
よって,2が含まれる組み合わせは4通りなので,確率は410\frac{4}{10}ではない.
少なくとも1個は2と書かれている組み合わせは:(2白, 1白), (2白, 3白), (2白, 1黒), (2白, 2黒), (2黒, 1白), (2黒, 3白), (2黒, 1黒)を考える.
2と書かれた白玉または黒玉が含まれていないのは、(1白, 3白), (1白, 1黒), (3白, 1黒)なので,その他は2が含まれる.
2が含まれるのは、103=710 - 3 = 7通りなので,確率は710\frac{7}{10}となる.

3. 最終的な答え

(1) 310\frac{3}{10}
(2) 710\frac{7}{10}

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