与えられた方程式 $sin^2 x - cos2x - a sin2x = -2$ (①)について、以下の問いに答えます。ただし、$0 < x < \frac{\pi}{2}$ であり、$a$ は実数の定数とします。 (1) $a = 3$ のとき、$\tan x$ の値を求めます。 (2) 方程式①の異なる解の個数を求めます。

代数学三角関数二次方程式解の個数判別式三角関数の合成
2025/7/31

1. 問題の内容

与えられた方程式 sin2xcos2xasin2x=2sin^2 x - cos2x - a sin2x = -2 (①)について、以下の問いに答えます。ただし、0<x<π20 < x < \frac{\pi}{2} であり、aa は実数の定数とします。
(1) a=3a = 3 のとき、tanx\tan x の値を求めます。
(2) 方程式①の異なる解の個数を求めます。

2. 解き方の手順

(1) a=3a = 3 のとき
与えられた方程式に a=3a = 3 を代入します。
sin2xcos2x3sin2x=2sin^2 x - cos2x - 3 sin2x = -2
ここで、cos2x=12sin2xcos2x = 1 - 2 sin^2 x および sin2x=2sinxcosxsin2x = 2 sin x cos x を用いて、式を書き換えます。
sin2x(12sin2x)3(2sinxcosx)=2sin^2 x - (1 - 2 sin^2 x) - 3 (2 sin x cos x) = -2
sin2x1+2sin2x6sinxcosx=2sin^2 x - 1 + 2 sin^2 x - 6 sin x cos x = -2
3sin2x6sinxcosx+1=03 sin^2 x - 6 sin x cos x + 1 = 0
両辺を cos2xcos^2 x で割ります(0<x<π20 < x < \frac{\pi}{2} なので、cosx0cos x \neq 0)。
3sin2xcos2x6sinxcosx+1cos2x=03 \frac{sin^2 x}{cos^2 x} - 6 \frac{sin x}{cos x} + \frac{1}{cos^2 x} = 0
ここで、tanx=sinxcosxtan x = \frac{sin x}{cos x} および 1cos2x=1+tan2x\frac{1}{cos^2 x} = 1 + tan^2 x を用いて、式を書き換えます。
3tan2x6tanx+1+tan2x=03 tan^2 x - 6 tan x + 1 + tan^2 x = 0
4tan2x6tanx+1=04 tan^2 x - 6 tan x + 1 = 0
この二次方程式を tanxtan x について解きます。
tanx=(6)±(6)24(4)(1)2(4)=6±36168=6±208=6±258=3±54tan x = \frac{-(-6) \pm \sqrt{(-6)^2 - 4(4)(1)}}{2(4)} = \frac{6 \pm \sqrt{36 - 16}}{8} = \frac{6 \pm \sqrt{20}}{8} = \frac{6 \pm 2 \sqrt{5}}{8} = \frac{3 \pm \sqrt{5}}{4}
0<x<π20 < x < \frac{\pi}{2} より、tanx>0tan x > 0 であるため、解はどちらも条件を満たします。
(2) 方程式①の異なる解の個数
方程式①を次のように変形します。
sin2xcos2xasin2x=2sin^2 x - cos2x - a sin2x = -2
sin2x(12sin2x)a(2sinxcosx)=2sin^2 x - (1 - 2 sin^2 x) - a (2 sin x cos x) = -2
3sin2x2asinxcosx+1=03 sin^2 x - 2a sin x cos x + 1 = 0
両辺を cos2xcos^2 x で割ります。
3tan2x2atanx+(1+tan2x)=03 tan^2 x - 2a tan x + (1 + tan^2 x) = 0
4tan2x2atanx+1=04 tan^2 x - 2a tan x + 1 = 0
tanx=ttan x = t とおくと、4t22at+1=04t^2 - 2at + 1 = 0 となります。
この二次方程式の判別式を DD とすると、D=(2a)24(4)(1)=4a216=4(a24)D = (-2a)^2 - 4(4)(1) = 4a^2 - 16 = 4(a^2 - 4) となります。
解の個数は、DD の符号によって決まります。
(i) D>0D > 0 のとき (a2>4a^2 > 4、つまり a>2|a| > 2):異なる2つの実数解 t1,t2t_1, t_2 を持ちます。
0<x<π20 < x < \frac{\pi}{2} なので、t>0t > 0 である必要があります。
解と係数の関係より、t1+t2=2a4=a2t_1 + t_2 = \frac{2a}{4} = \frac{a}{2}t1t2=14t_1 t_2 = \frac{1}{4} となります。
t1t2>0t_1 t_2 > 0 より、t1t_1t2t_2 は同符号です。
t1+t2=a2t_1 + t_2 = \frac{a}{2} より、a2>0\frac{a}{2} > 0 なので、a>0a > 0 である必要があります。
したがって、a>2a > 2 のとき、異なる2つの正の実数解を持つので、解は2個です。
また、a<2a < -2 のとき、t1+t2=a2<0t_1 + t_2 = \frac{a}{2} < 0 となるので、正の解は存在せず、解は0個です。
(ii) D=0D = 0 のとき (a2=4a^2 = 4、つまり a=±2a = \pm 2):重解を持ちます。
t=2a8=a4t = \frac{2a}{8} = \frac{a}{4} となります。
a=2a = 2 のとき、t=12>0t = \frac{1}{2} > 0 となり、解は1個です。
a=2a = -2 のとき、t=12<0t = -\frac{1}{2} < 0 となり、解は0個です。
(iii) D<0D < 0 のとき (a2<4a^2 < 4、つまり 2<a<2-2 < a < 2):実数解を持ちません。したがって、解は0個です。
まとめると、
a>2a > 2 のとき、解は2個
a=2a = 2 のとき、解は1個
2a<2-2 \le a < 2 のとき、解は0個
a<2a < -2 のとき、解は0個

3. 最終的な答え

(1) tanx=3±54tan x = \frac{3 \pm \sqrt{5}}{4}
(2)
a>2a > 2 のとき、解は2個
a=2a = 2 のとき、解は1個
2a<2-2 \le a < 2 のとき、解は0個
a<2a < -2 のとき、解は0個

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