$\lim_{x \to 0} \frac{2\cos x - 2 + x^2}{x^4}$ を計算します。

解析学極限ロピタルの定理微分三角関数
2025/7/31

1. 問題の内容

limx02cosx2+x2x4\lim_{x \to 0} \frac{2\cos x - 2 + x^2}{x^4} を計算します。

2. 解き方の手順

この極限を求めるために、ロピタルの定理を繰り返し適用します。
まず、 x=0x=0 を代入すると、分子は 2cos(0)2+02=2(1)2+0=02\cos(0) - 2 + 0^2 = 2(1) - 2 + 0 = 0 であり、分母も 04=00^4 = 0 であるため、不定形 00\frac{0}{0} となります。したがって、ロピタルの定理を適用できます。
1回微分:
分子の微分:ddx(2cosx2+x2)=2sinx+2x\frac{d}{dx}(2\cos x - 2 + x^2) = -2\sin x + 2x
分母の微分:ddx(x4)=4x3\frac{d}{dx}(x^4) = 4x^3
limx02sinx+2x4x3\lim_{x \to 0} \frac{-2\sin x + 2x}{4x^3}
x=0x=0 を代入すると、分子は 2sin(0)+2(0)=0-2\sin(0) + 2(0) = 0 であり、分母も 4(0)3=04(0)^3 = 0 であるため、不定形 00\frac{0}{0} となります。再びロピタルの定理を適用します。
2回微分:
分子の微分:ddx(2sinx+2x)=2cosx+2\frac{d}{dx}(-2\sin x + 2x) = -2\cos x + 2
分母の微分:ddx(4x3)=12x2\frac{d}{dx}(4x^3) = 12x^2
limx02cosx+212x2\lim_{x \to 0} \frac{-2\cos x + 2}{12x^2}
x=0x=0 を代入すると、分子は 2cos(0)+2=2(1)+2=0-2\cos(0) + 2 = -2(1) + 2 = 0 であり、分母も 12(0)2=012(0)^2 = 0 であるため、不定形 00\frac{0}{0} となります。再びロピタルの定理を適用します。
3回微分:
分子の微分:ddx(2cosx+2)=2sinx\frac{d}{dx}(-2\cos x + 2) = 2\sin x
分母の微分:ddx(12x2)=24x\frac{d}{dx}(12x^2) = 24x
limx02sinx24x\lim_{x \to 0} \frac{2\sin x}{24x}
x=0x=0 を代入すると、分子は 2sin(0)=02\sin(0) = 0 であり、分母も 24(0)=024(0) = 0 であるため、不定形 00\frac{0}{0} となります。再びロピタルの定理を適用します。
4回微分:
分子の微分:ddx(2sinx)=2cosx\frac{d}{dx}(2\sin x) = 2\cos x
分母の微分:ddx(24x)=24\frac{d}{dx}(24x) = 24
limx02cosx24=2cos024=224=112\lim_{x \to 0} \frac{2\cos x}{24} = \frac{2\cos 0}{24} = \frac{2}{24} = \frac{1}{12}
あるいは、limx0sinxx=1\lim_{x \to 0} \frac{\sin x}{x} = 1 を利用して、limx02sinx24x=224limx0sinxx=112(1)=112\lim_{x \to 0} \frac{2\sin x}{24x} = \frac{2}{24} \lim_{x \to 0} \frac{\sin x}{x} = \frac{1}{12}(1) = \frac{1}{12} とすることもできます。

3. 最終的な答え

112\frac{1}{12}

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