高校生5人、中学生4人の合計9人の生徒がいる。 (1) 9人から4人を選ぶときの選び方の総数を、以下の条件で求める。 ① 高校生2人、中学生2人を選ぶ。 ② 少なくとも1人は中学生を選ぶ。 ③ 高校生を2人以上選ぶ。 ④ ある特定の2人a, bがともに選ばれる。 (2) 9人をいくつかの組に分ける分け方の総数を、以下の条件で求める。 ① A, Bの2組に分ける(ただし、各組に1人以上入る)。 ② 4人、3人、2人の3組に分ける。 ③ 3人ずつの3組に分ける。 ④ 2人、2人、5人の3組に分ける。

確率論・統計学組み合わせ場合の数数え上げ
2025/7/31

1. 問題の内容

高校生5人、中学生4人の合計9人の生徒がいる。
(1) 9人から4人を選ぶときの選び方の総数を、以下の条件で求める。
① 高校生2人、中学生2人を選ぶ。
② 少なくとも1人は中学生を選ぶ。
③ 高校生を2人以上選ぶ。
④ ある特定の2人a, bがともに選ばれる。
(2) 9人をいくつかの組に分ける分け方の総数を、以下の条件で求める。
① A, Bの2組に分ける(ただし、各組に1人以上入る)。
② 4人、3人、2人の3組に分ける。
③ 3人ずつの3組に分ける。
④ 2人、2人、5人の3組に分ける。

2. 解き方の手順

(1)
① 高校生2人、中学生2人を選ぶ方法は、高校生5人から2人を選ぶ方法と、中学生4人から2人を選ぶ方法の積で計算できる。組み合わせの公式を用いる。
5C2×4C2=5!2!3!×4!2!2!=10×6=60 _5C_2 \times _4C_2 = \frac{5!}{2!3!} \times \frac{4!}{2!2!} = 10 \times 6 = 60
② 少なくとも1人は中学生を選ぶ方法は、4人を選ぶ全ての場合の数から、4人全員が高校生である場合の数を引けばよい。
9人から4人を選ぶ方法は 9C4_9C_4 通り。
9C4=9!4!5!=9×8×7×64×3×2×1=126 _9C_4 = \frac{9!}{4!5!} = \frac{9 \times 8 \times 7 \times 6}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 126
4人全員が高校生である場合は 5C4_5C_4 通り。
5C4=5!4!1!=5 _5C_4 = \frac{5!}{4!1!} = 5
よって、少なくとも1人が中学生である選び方は 1265=121126 - 5 = 121 通り。
③ 高校生を2人以上選ぶ方法は、次の3つの場合に分けて考える。
* 高校生2人、中学生2人:これは①で求めた通り60通り。
* 高校生3人、中学生1人:5C3×4C1=5!3!2!×4!1!3!=10×4=40_5C_3 \times _4C_1 = \frac{5!}{3!2!} \times \frac{4!}{1!3!} = 10 \times 4 = 40 通り。
* 高校生4人、中学生0人:5C4×4C0=5!4!1!×1=5×1=5_5C_4 \times _4C_0 = \frac{5!}{4!1!} \times 1 = 5 \times 1 = 5 通り。
したがって、合計は 60+40+5=10560 + 40 + 5 = 105 通り。
④ 特定の2人a, bがともに選ばれる場合、残りの2人を選ぶ必要がある。
残りの2人は、残りの7人(9人からa, bを除いた人数)から選ぶので、7C2_7C_2 通り。
7C2=7!2!5!=7×62×1=21 _7C_2 = \frac{7!}{2!5!} = \frac{7 \times 6}{2 \times 1} = 21
(2)
① A, Bの2組に分ける(ただし、各組に1人以上入る)。
9人からA組に入れる人を選ぶ。A組に1人以上8人以下の人数が入るように選ぶ。A組の人数が決まれば、B組の人数も決まる。
A組に1人入れる場合: 9C1_9C_1 通り
A組に2人入れる場合: 9C2_9C_2 通り
...
A組に8人入れる場合: 9C8_9C_8 通り
合計すると 9C1+9C2+9C3+9C4+9C5+9C6+9C7+9C8_9C_1 + _9C_2 + _9C_3 + _9C_4 + _9C_5 + _9C_6 + _9C_7 + _9C_8 通り
二項定理より、(1+1)9=k=099Ck=9C0+9C1+...+9C9=29=512(1+1)^9 = \sum_{k=0}^{9} {_9C_k} = _9C_0 + _9C_1 + ... + _9C_9 = 2^9 = 512
求める場合の数は 299C09C9=51211=5102^9 - _9C_0 - _9C_9 = 512 - 1 - 1 = 510 通り。
しかしA,Bの区別はないので、5102=255\frac{510}{2} = 255は間違い。
別解:9人から1人Aに入れる場合から8人入れる場合を考える。
Aの組に入れる人数がn人のとき、残りの9-n人はBの組に入る。
組A,Bの区別があるので、9C1+9C2+9C3+9C4+9C5+9C6+9C7+9C8=510_9C_1 + _9C_2 + _9C_3 + _9C_4 + _9C_5 + _9C_6 + _9C_7 + _9C_8 = 510 通り
② 4人、3人、2人の3組に分ける。
9人から4人を選び、残りの5人から3人を選び、さらに残りの2人から2人を選ぶ。
9C4×5C3×2C2=9!4!5!×5!3!2!×2!2!0!=126×10×1=1260 _9C_4 \times _5C_3 \times _2C_2 = \frac{9!}{4!5!} \times \frac{5!}{3!2!} \times \frac{2!}{2!0!} = 126 \times 10 \times 1 = 1260
③ 3人ずつの3組に分ける。
9人から3人を選び、残りの6人から3人を選び、さらに残りの3人から3人を選ぶ。ただし、組の区別がないので3!で割る。
9C3×6C3×3C33!=9!3!6!×6!3!3!×3!3!0!3!=84×20×16=16806=280 \frac{_9C_3 \times _6C_3 \times _3C_3}{3!} = \frac{\frac{9!}{3!6!} \times \frac{6!}{3!3!} \times \frac{3!}{3!0!}}{3!} = \frac{84 \times 20 \times 1}{6} = \frac{1680}{6} = 280
④ 2人、2人、5人の3組に分ける。
9人から2人を選び、残りの7人から2人を選び、さらに残りの5人から5人を選ぶ。ただし、2人の組は区別がないので2!で割る。
9C2×7C2×5C52!=9!2!7!×7!2!5!×5!5!0!2=36×21×12=7562=378 \frac{_9C_2 \times _7C_2 \times _5C_5}{2!} = \frac{\frac{9!}{2!7!} \times \frac{7!}{2!5!} \times \frac{5!}{5!0!}}{2} = \frac{36 \times 21 \times 1}{2} = \frac{756}{2} = 378

3. 最終的な答え

(1)
① 60通り
② 121通り
③ 105通り
④ 21通り
(2)
① 510通り
② 1260通り
③ 280通り
④ 378通り

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