関数 $f(x) = \frac{3x+2}{x+a}$ について、合成関数 $(f \circ f)(x) = x$ が成り立つような定数 $a$ の値を求める。

1. 問題の内容

関数 $f(x) = \frac{3x+2}{x+a}$ について、合成関数 $(f \circ f)(x) = x$ が成り立つような定数 $a$ の値を求める。

2. 解き方の手順

まず、合成関数 $f(f(x))$ を計算します。

$f(f(x)) = f\left(\frac{3x+2}{x+a}\right) = \frac{3\left(\frac{3x+2}{x+a}\right) + 2}{\frac{3x+2}{x+a} + a}$

この式を整理します。分子と分母に $(x+a)$ を掛けると、

$f(f(x)) = \frac{3(3x+2) + 2(x+a)}{3x+2 + a(x+a)} = \frac{9x+6+2x+2a}{3x+2+ax+a^2} = \frac{11x+6+2a}{(3+a)x+2+a^2}$

問題文より、$f(f(x)) = x$ なので、

$\frac{11x+6+2a}{(3+a)x+2+a^2} = x$

両辺に $(3+a)x+2+a^2$ を掛けると、

$11x+6+2a = x((3+a)x+2+a^2) = (3+a)x^2+(2+a^2)x$

$11x+6+2a = (3+a)x^2+(2+a^2)x$ が全ての $x$ で成り立つためには、$x^2$ の係数が0である必要があります。

したがって、

$3+a=0$

$a = -3$

このとき、上記の式は、

$11x+6+2a=(2+a^2)x$

となるので、

$11x+6+2(-3)=(2+(-3)^2)x$

$11x=(2+9)x$

$11x=11x$

これは、$x$ についての恒等式なので、問題ない。

また、$a=-3$のとき、もとの関数は、$f(x) = \frac{3x+2}{x-3}$ となり、$f(f(x))$は定義できる。

$f(f(x)) = \frac{11x}{11} =x$

したがって、$a = -3$ が解となります。

3. 最終的な答え

$a = -3$