極限 $\lim_{x \to 1} \frac{ax^2 + bx + 2}{x+1} = 1$ が成り立つように、$a$ と $b$ の値を定める問題です。

解析学極限ロピタルの定理
2025/7/31

1. 問題の内容

極限 limx1ax2+bx+2x+1=1\lim_{x \to 1} \frac{ax^2 + bx + 2}{x+1} = 1 が成り立つように、aabb の値を定める問題です。

2. 解き方の手順

まず、x1x \to 1 のとき、分母 x+1x+11+1=21+1=2 に近づきます。
したがって、極限が存在するためには、分子 ax2+bx+2ax^2 + bx + 2x1x \to 1 のとき、有限の値に近づく必要があります。
極限値が 11 であることから、分子は x1x \to 1 のとき、22 に近づく必要があります。
したがって、
a(1)2+b(1)+2=2a(1)^2 + b(1) + 2 = 2
a+b+2=2a + b + 2 = 2
a+b=0a + b = 0
b=ab = -a
この結果を元の式に代入すると、
limx1ax2ax+2x+1=1\lim_{x \to 1} \frac{ax^2 - ax + 2}{x+1} = 1
ax2ax+2=a(x2x)+2=a(x(x1))+2ax^2 - ax + 2 = a(x^2 - x) + 2 = a(x(x-1)) + 2
ここで、極限が存在するためには、x1x \to 1 のとき、ax2ax+2(x+1)ax^2 - ax + 2 - (x+1)x1x-1で割り切れる必要があります。
limx1ax2ax+2x+1=aa+21+1=22=1\lim_{x \to 1} \frac{ax^2 - ax + 2}{x+1} = \frac{a - a + 2}{1+1} = \frac{2}{2} = 1 
x=1x = 1のとき、ax2+bx+2=a+b+2=2ax^2 + bx + 2 = a + b + 2 = 2
なので、a+b=0a+b = 0が成り立つ必要があります。
極限値が存在するために、x1x \to 1のとき分子が0に近づく必要があります。ax2+bx+2=(x1)(cx+d)ax^2 + bx + 2 = (x-1)(cx+d)という形になっている必要があります。
しかし、 x=1x=1の時、ax2+bx+2=a+b+2=2ax^2 + bx + 2 = a+b+2 = 2となり0にならないため、単純には因数分解できません。
条件より、limx1ax2+bx+2x+1=1\lim_{x \to 1} \frac{ax^2+bx+2}{x+1} = 1であるため、x=1x=1の時ax2+bx+2x+1=1\frac{ax^2+bx+2}{x+1} = 1が成り立つ必要はありません。
limx1ax2+bx+2x+1=a(1)2+b(1)+21+1=a+b+22=1\lim_{x \to 1} \frac{ax^2+bx+2}{x+1} = \frac{a(1)^2 + b(1) + 2}{1+1} = \frac{a+b+2}{2}=1
a+b+2=2a+b+2 = 2
a+b=0a+b=0
b=ab = -a
したがって
f(x)=ax2ax+2f(x) = ax^2 - ax + 2
f(1)=aa+2=2f(1) = a - a + 2 = 2
元の式に戻って、ロピタルの定理を使うと、
limx1ax2ax+2x+1=limx12axa1=2aa=a=1\lim_{x \to 1} \frac{ax^2 - ax + 2}{x+1} = \lim_{x \to 1} \frac{2ax - a}{1} = 2a - a = a = 1
a=1a = 1
b=a=1b = -a = -1

3. 最終的な答え

a=1a = 1, b=1b = -1

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