$xy$平面上の格子点と、自然数$n$に対して定義された領域$R$内の格子点を頂点とする正方形の個数$q_n$に関する問題です。具体的には、以下の4つの問いに答えます。 (1) $xy$平面上の2点$A(a, 0), B(0, b) (a>0, b>0)$を結ぶ線分を1辺とする正方形$ABCD$を考え、点$C, D$が第1象限に含まれるとき、$C, D$の座標を求めます。 (2) $k$は自然数とし、4点$(0,0), (k, 0), (k, k), (0, k)$を頂点とする正方形を$E$とします。$E$の辺上の格子点($E$の頂点を含む)を4つの頂点とする正方形の個数を求めます。 (3) $q_1, q_2, q_3$を求めます。 (4) $q_n$を求めます。

幾何学格子点正方形座標平面数え上げ級数
2025/7/31

1. 問題の内容

xyxy平面上の格子点と、自然数nnに対して定義された領域RR内の格子点を頂点とする正方形の個数qnq_nに関する問題です。具体的には、以下の4つの問いに答えます。
(1) xyxy平面上の2点A(a,0),B(0,b)(a>0,b>0)A(a, 0), B(0, b) (a>0, b>0)を結ぶ線分を1辺とする正方形ABCDABCDを考え、点C,DC, Dが第1象限に含まれるとき、C,DC, Dの座標を求めます。
(2) kkは自然数とし、4点(0,0),(k,0),(k,k),(0,k)(0,0), (k, 0), (k, k), (0, k)を頂点とする正方形をEEとします。EEの辺上の格子点(EEの頂点を含む)を4つの頂点とする正方形の個数を求めます。
(3) q1,q2,q3q_1, q_2, q_3を求めます。
(4) qnq_nを求めます。

2. 解き方の手順

(1) 点A, Bを結ぶ線分を1辺とする正方形ABCDにおいて、C, Dが第1象限にあるときの座標を求める。
線分ABを反時計回りに90度回転させるとAD, 時計回りに90度回転させるとBCとなることを利用する。
A(a, 0), B(0, b)より、ベクトルAB=(a,b)\vec{AB} = (-a, b)
AD\vec{AD}AB\vec{AB}を90度回転させたベクトルなので、AD=(b,a)\vec{AD} = (-b, -a)
BC\vec{BC}AB\vec{AB}を-90度回転させたベクトルなので、BC=(b,a)\vec{BC} = (b, a)
よって、
D=A+AD=(ab,a)D = A + \vec{AD} = (a-b, -a)
C=B+BC=(b,b+a)C = B + \vec{BC} = (b, b+a)
C, Dが第1象限にあるとき、ab>0,a>0a-b>0, -a>0となる必要があるが、a>0-a>0a>0a>0に矛盾するため、題意を満たすようなC, Dは存在しない。
ただし、CCDDを入れ替えると、D=A+AC=(a+b,a)D = A + \vec{AC} = (a+b, a)C=B+BD=(b,ba)C = B + \vec{BD} = (b, b-a)
C, Dが第1象限にあるとき、b>0,ba>0b>0, b-a>0となる必要がある。
このとき、C(b,ba),D(a+b,a)C(b, b-a), D(a+b, a)
(2) 正方形Eの辺上の格子点を頂点とする正方形の個数を求める。
正方形Eの頂点は、(0,0), (k,0), (k,k), (0,k)
辺上の格子点(Eの頂点を含む)を4つの頂点とする正方形は、元の正方形Eのみである。したがって、正方形の個数は1つ。
(3) q1,q2,q3q_1, q_2, q_3を求める。
qnq_nRR内の4つの格子点を頂点とする正方形の個数。
q1q_1: 0x10 \le x \le 1, 0y10 \le y \le 1の領域。1x1の正方形が1つ。したがってq1=1q_1=1
q2q_2: 0x20 \le x \le 2, 0y20 \le y \le 2の領域。1x1の正方形が4つ、2x2の正方形が1つ。したがってq2=4+1=5q_2 = 4+1 = 5
q3q_3: 0x30 \le x \le 3, 0y30 \le y \le 3の領域。1x1の正方形が9つ、2x2の正方形が4つ、3x3の正方形が1つ。したがってq3=9+4+1=14q_3 = 9+4+1 = 14
(4) qnq_nを求める。
qnq_nは、RR内の4つの格子点を頂点とする正方形の個数。
1x1の正方形はn2n^2個。
2x2の正方形は(n1)2(n-1)^2個。
...
nxnの正方形は1個。
したがって、qn=k=1nk2=n(n+1)(2n+1)6q_n = \sum_{k=1}^{n} k^2 = \frac{n(n+1)(2n+1)}{6}

3. 最終的な答え

(1) C(b,ba),D(a+b,a)C(b, b-a), D(a+b, a)
(2) 1個
(3) q1=1,q2=5,q3=14q_1 = 1, q_2 = 5, q_3 = 14
(4) qn=n(n+1)(2n+1)6q_n = \frac{n(n+1)(2n+1)}{6}

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