与えられた3つの命題について、それぞれの命題とその否定の真偽を調べる問題です。 (1) すべての実数 $x$ について、$x^2 > 0$ (2) ある素数 $x$ について、$x$ は偶数である。 (3) 任意の実数 $x, y$ に対して、$x^2 - 4xy + 4y^2 > 0$

論理学命題真偽否定実数素数
2025/8/1

1. 問題の内容

与えられた3つの命題について、それぞれの命題とその否定の真偽を調べる問題です。
(1) すべての実数 xx について、x2>0x^2 > 0
(2) ある素数 xx について、xx は偶数である。
(3) 任意の実数 x,yx, y に対して、x24xy+4y2>0x^2 - 4xy + 4y^2 > 0

2. 解き方の手順

(1) すべての実数 xx について、x2>0x^2 > 0
* 命題:すべての実数 xx について、x2>0x^2 > 0
* 否定:ある実数 xx について、x20x^2 \leq 0
* これは、x20x^2 \leq 0 となる xx が存在するという意味です。
x=0x=0のとき、x2=02=0x^2 = 0^2 = 0なので、x2>0x^2 > 0は成り立ちません。したがって、命題は偽です。
一方、否定はx=0x=0のとき、x2=00x^2 = 0 \leq 0となり真です。
(2) ある素数 xx について、xx は偶数である。
* 命題:ある素数 xx について、xx は偶数である。
* 否定:すべての素数 xx について、xx は偶数でない(奇数である)。
素数は、2,3,5,7,11,...2, 3, 5, 7, 11, ... です。
x=2x=2 のとき、xx は素数であり、かつ偶数です。したがって、命題は真です。
否定は、x=2x=2という反例が存在するので、偽です。
(3) 任意の実数 x,yx, y に対して、x24xy+4y2>0x^2 - 4xy + 4y^2 > 0
* 命題:任意の実数 x,yx, y に対して、x24xy+4y2>0x^2 - 4xy + 4y^2 > 0
* 否定:ある実数 x,yx, y に対して、x24xy+4y20x^2 - 4xy + 4y^2 \leq 0
x24xy+4y2=(x2y)2x^2 - 4xy + 4y^2 = (x - 2y)^2 なので、
命題は、「任意の実数 x,yx, y に対して、(x2y)2>0(x - 2y)^2 > 0」となります。
x2y=0x - 2y = 0 となる場合、つまり x=2yx = 2y の場合、(x2y)2=0(x - 2y)^2 = 0 となり、(x2y)2>0 (x - 2y)^2 > 0は成り立ちません。
例えば、x=2,y=1x=2, y=1のとき、x2y=22(1)=0x - 2y = 2 - 2(1) = 0となり、(x2y)2=0(x - 2y)^2 = 0です。
したがって、命題は偽です。
否定は、x=2,y=1x=2, y=1のとき、x24xy+4y2=(22(1))2=00x^2 - 4xy + 4y^2 = (2 - 2(1))^2 = 0 \leq 0となり、真です。

3. 最終的な答え

(1)
* 命題:偽
* 否定:真
(2)
* 命題:真
* 否定:偽
(3)
* 命題:偽
* 否定:真

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