ベクトル $\vec{a} = (-4, 3)$ と $\vec{b} = (3, 1)$ に対して、$|\vec{a} + t\vec{b}|$ の最小値を求め、そのときの $\vec{a} + t\vec{b}$ と $\vec{b}$ のなす角を求める問題です。

幾何学ベクトルベクトルの内積ベクトルの大きさ二次関数最小値
2025/8/1

1. 問題の内容

ベクトル a=(4,3)\vec{a} = (-4, 3)b=(3,1)\vec{b} = (3, 1) に対して、a+tb|\vec{a} + t\vec{b}| の最小値を求め、そのときの a+tb\vec{a} + t\vec{b}b\vec{b} のなす角を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、a+tb\vec{a} + t\vec{b} を計算します。
a+tb=(4,3)+t(3,1)=(4+3t,3+t)\vec{a} + t\vec{b} = (-4, 3) + t(3, 1) = (-4 + 3t, 3 + t)
次に、a+tb|\vec{a} + t\vec{b}| を計算します。
a+tb=(4+3t)2+(3+t)2=1624t+9t2+9+6t+t2=10t218t+25|\vec{a} + t\vec{b}| = \sqrt{(-4 + 3t)^2 + (3 + t)^2} = \sqrt{16 - 24t + 9t^2 + 9 + 6t + t^2} = \sqrt{10t^2 - 18t + 25}
a+tb|\vec{a} + t\vec{b}| が最小になるのは、10t218t+25\sqrt{10t^2 - 18t + 25} の中身が最小になるときなので、f(t)=10t218t+25f(t) = 10t^2 - 18t + 25 とおき、これを最小にする tt を求めます。
f(t)f(t) は下に凸な二次関数なので、頂点の tt 座標で最小値をとります。
f(t)=10(t295t)+25=10(t910)210(910)2+25=10(t910)28110+25010=10(t910)2+16910f(t) = 10(t^2 - \frac{9}{5}t) + 25 = 10(t - \frac{9}{10})^2 - 10(\frac{9}{10})^2 + 25 = 10(t - \frac{9}{10})^2 - \frac{81}{10} + \frac{250}{10} = 10(t - \frac{9}{10})^2 + \frac{169}{10}
したがって、t=910t = \frac{9}{10} のとき、a+tb|\vec{a} + t\vec{b}| は最小値 16910=1310=131010\sqrt{\frac{169}{10}} = \frac{13}{\sqrt{10}} = \frac{13\sqrt{10}}{10} をとります。
次に、t=910t = \frac{9}{10} のときの a+tb\vec{a} + t\vec{b} を計算します。
a+910b=(4+3(910),3+910)=(4+2710,3010+910)=(4010+2710,3910)=(1310,3910)\vec{a} + \frac{9}{10}\vec{b} = (-4 + 3(\frac{9}{10}), 3 + \frac{9}{10}) = (-4 + \frac{27}{10}, \frac{30}{10} + \frac{9}{10}) = (-\frac{40}{10} + \frac{27}{10}, \frac{39}{10}) = (-\frac{13}{10}, \frac{39}{10})
a+tb\vec{a} + t\vec{b}b\vec{b} のなす角を θ\theta とすると、内積の定義より、
(a+tb)b=a+tbbcosθ(\vec{a} + t\vec{b}) \cdot \vec{b} = |\vec{a} + t\vec{b}||\vec{b}| \cos{\theta}
(1310,3910)(3,1)=131032+12cosθ(-\frac{13}{10}, \frac{39}{10}) \cdot (3, 1) = \frac{13}{\sqrt{10}} \sqrt{3^2 + 1^2} \cos{\theta}
3910+3910=131010cosθ-\frac{39}{10} + \frac{39}{10} = \frac{13}{\sqrt{10}} \sqrt{10} \cos{\theta}
0=13cosθ0 = 13 \cos{\theta}
cosθ=0\cos{\theta} = 0
θ=π2\theta = \frac{\pi}{2}

3. 最終的な答え

a+tb|\vec{a} + t\vec{b}| の最小値: 131010\frac{13\sqrt{10}}{10}
a+tb\vec{a} + t\vec{b}b\vec{b} のなす角: π2\frac{\pi}{2}

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