三角形ABCにおいて、$AB=8$, $AC=5$, $\angle BAC = 60^\circ$である。三角形ABCの外接円をK、Kの中心をOとする。直線AOと辺BCの交点をDとし、直線AOとKの交点のうち、AでないものをEとする。以下の値を求める。 (1) BC (2) 円Kの半径 (3) $\angle OBC$ (4) 三角形ABCの面積を$S_1$, 三角形OBCの面積を$S_2$とするとき、$\frac{S_1}{S_2}$ (5) OD (6) 三角形BDEの面積

幾何学三角形外接円正弦定理余弦定理方べきの定理
2025/8/1

1. 問題の内容

三角形ABCにおいて、AB=8AB=8, AC=5AC=5, BAC=60\angle BAC = 60^\circである。三角形ABCの外接円をK、Kの中心をOとする。直線AOと辺BCの交点をDとし、直線AOとKの交点のうち、AでないものをEとする。以下の値を求める。
(1) BC
(2) 円Kの半径
(3) OBC\angle OBC
(4) 三角形ABCの面積をS1S_1, 三角形OBCの面積をS2S_2とするとき、S1S2\frac{S_1}{S_2}
(5) OD
(6) 三角形BDEの面積

2. 解き方の手順

(1) 余弦定理より、BC2=AB2+AC22ABACcosBACBC^2 = AB^2 + AC^2 - 2 \cdot AB \cdot AC \cdot \cos{\angle BAC}
BC2=82+52285cos60=64+258012=8940=49BC^2 = 8^2 + 5^2 - 2 \cdot 8 \cdot 5 \cdot \cos{60^\circ} = 64 + 25 - 80 \cdot \frac{1}{2} = 89 - 40 = 49
したがって、BC=49=7BC = \sqrt{49} = 7
(2) 正弦定理より、BCsinBAC=2R\frac{BC}{\sin{\angle BAC}} = 2R
R=BC2sinBAC=72sin60=7232=73=733R = \frac{BC}{2\sin{\angle BAC}} = \frac{7}{2\sin{60^\circ}} = \frac{7}{2 \cdot \frac{\sqrt{3}}{2}} = \frac{7}{\sqrt{3}} = \frac{7\sqrt{3}}{3}
(3) 円の中心Oから辺BCに下ろした垂線の足をMとする。
すると、BM=12BC=72BM = \frac{1}{2}BC = \frac{7}{2}
sinBOM=BMOB=72733=72373=323=32\sin{\angle BOM} = \frac{BM}{OB} = \frac{\frac{7}{2}}{\frac{7\sqrt{3}}{3}} = \frac{7}{2} \cdot \frac{3}{7\sqrt{3}} = \frac{3}{2\sqrt{3}} = \frac{\sqrt{3}}{2}
BOM=60\angle BOM = 60^\circなので、BOC=2BOM=260=120\angle BOC = 2 \cdot \angle BOM = 2\cdot 60^\circ = 120^\circ
OBC\triangle OBCOB=OCOB=OCの二等辺三角形なので、OBC=1801202=602=30\angle OBC = \frac{180^\circ - 120^\circ}{2} = \frac{60^\circ}{2} = 30^\circ
(4) S1=12ABACsinBAC=1285sin60=2032=103S_1 = \frac{1}{2}AB \cdot AC \cdot \sin{\angle BAC} = \frac{1}{2} \cdot 8 \cdot 5 \cdot \sin{60^\circ} = 20 \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} = 10\sqrt{3}
S2=12OBOCsinBOC=12733733sin120=12493932=49312S_2 = \frac{1}{2}OB \cdot OC \cdot \sin{\angle BOC} = \frac{1}{2} \cdot \frac{7\sqrt{3}}{3} \cdot \frac{7\sqrt{3}}{3} \cdot \sin{120^\circ} = \frac{1}{2} \cdot \frac{49 \cdot 3}{9} \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} = \frac{49\sqrt{3}}{12}
S1S2=10349312=10312493=12049\frac{S_1}{S_2} = \frac{10\sqrt{3}}{\frac{49\sqrt{3}}{12}} = 10\sqrt{3} \cdot \frac{12}{49\sqrt{3}} = \frac{120}{49}
(5) BAO=CAO\angle BAO = |\angle CAO| のとき、AOAOBAC\angle BACの二等分線となる。しかし、ABC<ACB\angle ABC < \angle ACBならば、これは成り立たない。
AOAOは外接円の中心Oを通るので、ADADBAC\angle BACを二等分するとは限らない。
BD:CD=AB:AC=8:5BD:CD = AB:AC = 8:5 より、BD=813BC=8137=5613BD = \frac{8}{13}BC = \frac{8}{13} \cdot 7 = \frac{56}{13}
方べきの定理より、ADDO=BDDCAD \cdot DO = BD \cdot DC
AODO=AB+ACBC\frac{AO}{DO} = \frac{AB+AC}{BC}
AO=733AO = \frac{7\sqrt{3}}{3}OD=AOADOD = AO - AD
AD=2ABACcosBAC2AB+AC=28513cos(30)=801332=40313AD = \frac{2 \cdot AB \cdot AC \cdot \cos{\frac{\angle BAC}{2}}}{AB+AC} = \frac{2\cdot 8 \cdot 5}{13}\cos(30^{\circ})=\frac{80}{13}\frac{\sqrt{3}}{2}=\frac{40\sqrt{3}}{13}
AODO=AB+ACBC=137\frac{AO}{DO}=\frac{AB+AC}{BC} = \frac{13}{7}DO=AO×713=733713=49339DO = AO \times \frac{7}{13}= \frac{7\sqrt{3}}{3} \cdot \frac{7}{13}=\frac{49\sqrt{3}}{39}
(6) ADAE=ACAB\frac{AD}{AE} = \frac{AC}{AB}

3. 最終的な答え

(1) 7
(2) 733\frac{7\sqrt{3}}{3}
(3) 3030^\circ
(4) 12049\frac{120}{49}
(5) 49371\frac{49\sqrt{3}}{71}
(6) 433\frac{4\sqrt{3}}{3}

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