与えられた行列 $A = \begin{pmatrix} i & 0 & 0 \\ 0 & -i & -2 \\ 0 & 2 & i \end{pmatrix}$ に対して、以下の問いに答える問題です。 (a) Aが正規行列であることを確認する。 (b) Aの固有値と固有ベクトルをすべて求める。 (c) ユニタリ行列 $U$ を求め、$U$ で $A$ を対角化する。 (2) $A^n$ ($n \in \mathbb{N}$) を求める。
2025/8/2
1. 問題の内容
与えられた行列 に対して、以下の問いに答える問題です。
(a) Aが正規行列であることを確認する。
(b) Aの固有値と固有ベクトルをすべて求める。
(c) ユニタリ行列 を求め、 で を対角化する。
(2) () を求める。
2. 解き方の手順
(1)(a)
行列 が正規行列であるとは、 を満たすことを言います。ここで、 は の随伴行列(共役転置)です。
なので、
となり、 が成り立つので、 は正規行列です。
(1)(b)
の固有値を求めるには、特性方程式 を解きます。
固有値は
のとき、
より、。 は任意。
よって、固有ベクトルは と表せる。
のとき、
より、
固有ベクトルは
のとき、
より、
固有ベクトルは
(1)(c)
を対角化するユニタリ行列は、規格化された固有ベクトルを並べて作ります。
固有ベクトルを正規化すると
の固有ベクトル:
を正規化すると
の固有ベクトル: を正規化する
の固有ベクトル: を正規化する
ユニタリ行列
(2) を求める
を対角化した行列を とすると、
より、 となります。
3. 最終的な答え
(1)(a) は正規行列である。
(1)(b) 固有値:, ,
固有ベクトルは上記参照
(1)(c) ユニタリ行列の導出過程は上記参照
(2) 、ただし、、は(1)(c)で導出した行列