数列 $\{a_n\}$ は、$a_1 = 1$, $a_2 = \frac{7}{3}$, および漸化式 $3a_{n+2} - 4a_{n+1} + a_n = 0$ で定義されています。この数列の極限 $\lim_{n \to \infty} a_n$ を求めよ。

代数学数列漸化式極限特性方程式
2025/8/2

1. 問題の内容

数列 {an}\{a_n\} は、a1=1a_1 = 1, a2=73a_2 = \frac{7}{3}, および漸化式 3an+24an+1+an=03a_{n+2} - 4a_{n+1} + a_n = 0 で定義されています。この数列の極限 limnan\lim_{n \to \infty} a_n を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、与えられた漸化式を解きます。漸化式を特性方程式を用いて解くために、an+2=x2a_{n+2} = x^2, an+1=xa_{n+1} = x, an=1a_n = 1 とおき、特性方程式を立てます。
3x24x+1=03x^2 - 4x + 1 = 0
この二次方程式を解きます。
(3x1)(x1)=0(3x - 1)(x - 1) = 0
したがって、x=1x = 1 または x=13x = \frac{1}{3} となります。
よって、数列 {an}\{a_n\} の一般項は、定数 AABB を用いて
an=A(1)n+B(13)n=A+B(13)na_n = A(1)^n + B(\frac{1}{3})^n = A + B(\frac{1}{3})^n
と表されます。
初期条件 a1=1a_1 = 1a2=73a_2 = \frac{7}{3} を用いて AABB を決定します。
a1=A+B(13)1=A+13B=1a_1 = A + B(\frac{1}{3})^1 = A + \frac{1}{3}B = 1
a2=A+B(13)2=A+19B=73a_2 = A + B(\frac{1}{3})^2 = A + \frac{1}{9}B = \frac{7}{3}
この連立方程式を解きます。
A+13B=1A + \frac{1}{3}B = 1 より 3A+B=33A + B = 3
A+19B=73A + \frac{1}{9}B = \frac{7}{3} より 9A+B=219A + B = 21
下の式から上の式を引くと
6A=186A = 18
A=3A = 3
3A+B=33A + B = 3 より 9+B=39 + B = 3
B=6B = -6
したがって、an=36(13)na_n = 3 - 6(\frac{1}{3})^n となります。
次に、limnan\lim_{n \to \infty} a_n を求めます。
limnan=limn(36(13)n)=36limn(13)n\lim_{n \to \infty} a_n = \lim_{n \to \infty} (3 - 6(\frac{1}{3})^n) = 3 - 6 \lim_{n \to \infty} (\frac{1}{3})^n
limn(13)n=0\lim_{n \to \infty} (\frac{1}{3})^n = 0 であるから
limnan=36(0)=3\lim_{n \to \infty} a_n = 3 - 6(0) = 3

3. 最終的な答え

3

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