与えられた行列 $A = \frac{1}{\sqrt{13}}\begin{pmatrix} -3 & 2 \\ 2 & 3 \end{pmatrix}$ に対して以下の問いに答えます。 (1) $A$ が直交行列であることを確認します。 (2) $x = \frac{1}{5}\begin{pmatrix} 3 \\ 4 \end{pmatrix}$ とするとき、$|x| = |Ax|$ であることを確認します。 (3) $x_1 = \begin{pmatrix} 1 \\ 0 \end{pmatrix}$ 、 $x_2 = \frac{1}{5}\begin{pmatrix} 3 \\ 4 \end{pmatrix}$ 、 $y_1 = Ax_1$ 、 $y_2 = Ax_2$ とするとき、$x_1$ と $x_2$ のなす角を $\theta$ 、 $y_1$ と $y_2$ のなす角を $\theta'$ とすると、$\theta$ と $\theta'$ はどのような関係にあるかをまず答え、ついでそれを計算で確認します。
2025/8/2
1. 問題の内容
与えられた行列 に対して以下の問いに答えます。
(1) が直交行列であることを確認します。
(2) とするとき、 であることを確認します。
(3) 、 、 、 とするとき、 と のなす角を 、 と のなす角を とすると、 と はどのような関係にあるかをまず答え、ついでそれを計算で確認します。
2. 解き方の手順
(1) が直交行列であるためには、 ( は単位行列)を満たす必要があります。 ( の転置行列)を計算し、 を計算して単位行列になることを確認します。
(2) はベクトル のノルム(または長さ)を表します。 で計算できます。まず、 のノルム を計算します。次に、 を計算し、そのノルム を計算します。そして、 であることを確認します。
(3) 2つのベクトル と のなす角 は、内積を用いて で計算できます。同様に、2つのベクトル と のなす角 も で計算できます。
が直交行列であるならば、ベクトルのなす角は、による線形変換によって変化しないため、 となります。
(1)
よって、 は直交行列である。
(2)
よって、
(3)
、
、 ((2)より)
((2)より)
((2)より、 は直交行列なのでノルムを保存する)
よって、 と は等しい。
3. 最終的な答え
(1) は直交行列である。
(2)
(3) 。