生徒9人に対して行われた英語と数学のテストの結果が表に示されている。(1)生徒5の英語の得点Aの値、9人の英語の得点の分散Bの値、英語と数学の得点の相関係数の値を求める。(2)9人の英語と数学の得点の散布図として適切なものを選択肢から選ぶ。

確率論・統計学分散相関係数平均散布図
2025/8/2

1. 問題の内容

生徒9人に対して行われた英語と数学のテストの結果が表に示されている。(1)生徒5の英語の得点Aの値、9人の英語の得点の分散Bの値、英語と数学の得点の相関係数の値を求める。(2)9人の英語と数学の得点の散布図として適切なものを選択肢から選ぶ。

2. 解き方の手順

(1)
* まず、生徒5の英語の得点Aの値を求める。表から、9人の英語の平均点が16.0点であることがわかるので、Aを用いて平均点の式を立てる。
9+20+18+18+A+18+14+15+189=16\frac{9 + 20 + 18 + 18 + A + 18 + 14 + 15 + 18}{9} = 16
130+A=144130 + A = 144
A=14A = 14
* 次に、9人の英語の得点の分散Bの値を求める。分散は、各データと平均の差の二乗の平均で求められる。
B=(916)2+(2016)2+(1816)2+(1816)2+(1416)2+(1816)2+(1416)2+(1516)2+(1816)29B = \frac{(9-16)^2 + (20-16)^2 + (18-16)^2 + (18-16)^2 + (14-16)^2 + (18-16)^2 + (14-16)^2 + (15-16)^2 + (18-16)^2}{9}
B=49+16+4+4+4+4+4+1+49B = \frac{49 + 16 + 4 + 4 + 4 + 4 + 4 + 1 + 4}{9}
B=909=10B = \frac{90}{9} = 10
* 最後に、英語と数学の得点の相関係数を求める。相関係数 rr は、共分散 SxyS_{xy}xx の標準偏差 SxS_xyy の標準偏差 SyS_y で割った値である。
r=SxySxSyr = \frac{S_{xy}}{S_x S_y}
共分散 SxyS_{xy} は、それぞれのデータの偏差積の平均である。
Sxy=1ni=1n(xixˉ)(yiyˉ)S_{xy} = \frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} (x_i - \bar{x})(y_i - \bar{y})
標準偏差 SxS_xSyS_y は、分散の平方根である。 Sx=BS_x = \sqrt{B}Sy=10S_y = \sqrt{10}
まず共分散 SxyS_{xy} を計算する。
Sxy=(916)(1515)+(2016)(2015)+(1816)(1415)+(1816)(1715)+(1416)(815)+(1816)(1815)+(1416)(1415)+(1516)(1415)+(1816)(1515)9S_{xy} = \frac{(9-16)(15-15)+(20-16)(20-15)+(18-16)(14-15)+(18-16)(17-15)+(14-16)(8-15)+(18-16)(18-15)+(14-16)(14-15)+(15-16)(14-15)+(18-16)(15-15)}{9}
Sxy=0+20+(2)+4+14+6+2+1+09=459=5S_{xy} = \frac{0 + 20 + (-2) + 4 + 14 + 6 + 2 + 1 + 0}{9} = \frac{45}{9} = 5
Sx=10S_x = \sqrt{10}Sy=10S_y = \sqrt{10}
したがって、相関係数 rr は、
r=51010=510=0.5r = \frac{5}{\sqrt{10} \sqrt{10}} = \frac{5}{10} = 0.5
(2)
* 散布図の選択肢から適切なものを選ぶ。英語の平均点は16点、数学の平均点は15点であり、相関係数は0.5なので、正の相関がある。
散布図を見ると、英語の点数が高いほど数学の点数も高くなる傾向にある。
また、生徒5の英語の得点は14点、数学の得点は8点である。
これらの条件を満たすのは、選択肢(0)である。

3. 最終的な答え

(1) 生徒5の英語の得点Aは 14 点である。9人の英語の得点の分散Bの値は 10 である。英語と数学の得点の相関係数の値は、0.5 である。
(2) 9人の英語と数学の得点の散布図として適切なものは、0 である。

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