四面体ABCDにおいて、$AB=AC=3$, $\angle BAC=90^\circ$, $AD=2$, $BD=CD=\sqrt{7}$である。辺AB上に点P, 辺AC上に点Q, 辺AD上に点Rを、$AP=AQ=DR=t$ ($0 < t < 2$)となるようにとる。辺BCの中点をMとし、線分AMと線分PQの交点をHとするとき、$HR^2$を$t$を用いて表す問題を解く。

幾何学空間図形ベクトル四面体内積線分の長さ
2025/8/3

1. 問題の内容

四面体ABCDにおいて、AB=AC=3AB=AC=3, BAC=90\angle BAC=90^\circ, AD=2AD=2, BD=CD=7BD=CD=\sqrt{7}である。辺AB上に点P, 辺AC上に点Q, 辺AD上に点Rを、AP=AQ=DR=tAP=AQ=DR=t (0<t<20 < t < 2)となるようにとる。辺BCの中点をMとし、線分AMと線分PQの交点をHとするとき、HR2HR^2ttを用いて表す問題を解く。

2. 解き方の手順

まず、ABC\triangle ABCにおいて、点Mは辺BCの中点なので、AMは中線である。また、AB=AC=3AB=AC=3かつBAC=90\angle BAC=90^\circより、ABC\triangle ABCは直角二等辺三角形なので、AMAMBAC\angle BACの二等分線である。したがって、BAM=CAM=45\angle BAM = \angle CAM = 45^\circである。
次に、AP=t3AB\vec{AP} = \frac{t}{3} \vec{AB}AQ=t3AC\vec{AQ} = \frac{t}{3} \vec{AC}より、PQ=AQAP=t3(ACAB)\vec{PQ} = \vec{AQ} - \vec{AP} = \frac{t}{3} (\vec{AC} - \vec{AB})である。
点Hは線分AM上にあるので、ある実数kkを用いてAH=kAM\vec{AH} = k \vec{AM}と表せる。
また、MはBCの中点なので、AM=12(AB+AC)\vec{AM} = \frac{1}{2} (\vec{AB} + \vec{AC})である。
したがって、AH=k2(AB+AC)\vec{AH} = \frac{k}{2} (\vec{AB} + \vec{AC})である。
また、点Hは線分PQ上にあるので、ある実数ssを用いてAH=AP+sPQ\vec{AH} = \vec{AP} + s \vec{PQ}と表せる。
AH=t3AB+st3(ACAB)=(t3st3)AB+st3AC\vec{AH} = \frac{t}{3} \vec{AB} + s \frac{t}{3} (\vec{AC} - \vec{AB}) = (\frac{t}{3} - \frac{st}{3}) \vec{AB} + \frac{st}{3} \vec{AC}
よって、k2=t3st3\frac{k}{2} = \frac{t}{3} - \frac{st}{3}かつk2=st3\frac{k}{2} = \frac{st}{3}
したがって、t3st3=st3\frac{t}{3} - \frac{st}{3} = \frac{st}{3}より、t3=2st3\frac{t}{3} = \frac{2st}{3}
よって、s=12s = \frac{1}{2}
ゆえに、k2=t6\frac{k}{2} = \frac{t}{6}より、k=t3k = \frac{t}{3}
したがって、AH=t3AM=t6(AB+AC)\vec{AH} = \frac{t}{3} \vec{AM} = \frac{t}{6} (\vec{AB} + \vec{AC})
AR=ta\vec{AR} = t \vec{a}のような単位ベクトルa\vec{a}は存在しないので、AD\vec{AD}で考えた方がよさそうです。
HR=ARAH=tut6(AB+AC)\vec{HR} = \vec{AR} - \vec{AH} = t \vec{u} - \frac{t}{6}(\vec{AB} + \vec{AC}). ここで、u\vec{u}は、AD/2\vec{AD}/2の単位ベクトルです。
AP=AQ=DR=tAP=AQ=DR=tであるから、AP=t3AB\vec{AP}=\frac{t}{3}\vec{AB}, AQ=t3AC\vec{AQ}=\frac{t}{3}\vec{AC}, AR=t2AD\vec{AR}=\frac{t}{2}\vec{AD}.
したがって、HR=ARAH=t2ADt6(AB+AC)\vec{HR}=\vec{AR}-\vec{AH} = \frac{t}{2}\vec{AD}-\frac{t}{6}(\vec{AB}+\vec{AC})
HR2=HR2=t2ADt6ABt6AC2=t2363ADABAC2HR^2=|\vec{HR}|^2 = \left| \frac{t}{2}\vec{AD} - \frac{t}{6}\vec{AB} - \frac{t}{6}\vec{AC} \right|^2 = \frac{t^2}{36}|3\vec{AD}-\vec{AB}-\vec{AC}|^2
3ADABAC2=3AD2+AB2+AC22(3ADAB+3ADAC+ABAC)|3\vec{AD}-\vec{AB}-\vec{AC}|^2 = |3\vec{AD}|^2 + |\vec{AB}|^2 + |\vec{AC}|^2 - 2(3\vec{AD}\cdot\vec{AB} + 3\vec{AD}\cdot\vec{AC} + \vec{AB}\cdot\vec{AC})
=36+9+92(0+0+0)=54= 36+9+9 - 2(0+0+0) = 54
したがって、HR2=t236×54=32t2HR^2=\frac{t^2}{36}\times 54 = \frac{3}{2} t^2

3. 最終的な答え

HR2=32t2HR^2 = \frac{3}{2}t^2なので、
エ=3, オ=2, カ=0, キ=0 となります。
HR2=32t20t+0HR^2 = \frac{3}{2}t^2 - 0t + 0

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