一辺の長さが $a$ の正四面体 ABCD がある。 (1) A から底面 BCD に下ろした垂線 AH の長さを求める。 (2) 正四面体の体積を求める。 (3) 正四面体の内接球の半径 $r$ を求める。 (4) 正四面体の外接球の半径 $R$ を求める。

幾何学空間図形正四面体体積内接球外接球三平方の定理
2025/8/3

1. 問題の内容

一辺の長さが aa の正四面体 ABCD がある。
(1) A から底面 BCD に下ろした垂線 AH の長さを求める。
(2) 正四面体の体積を求める。
(3) 正四面体の内接球の半径 rr を求める。
(4) 正四面体の外接球の半径 RR を求める。

2. 解き方の手順

(1) 正四面体の頂点 A から底面 BCD に下ろした垂線の足 H は、底面 BCD の重心となる。
底面 BCD は正三角形であるから、H は正三角形 BCD の中心に位置する。
正三角形 BCD の一辺の長さは aa なので、正三角形 BCD の高さは 32a\frac{\sqrt{3}}{2}a となる。
BH の長さは、正三角形の高さの 23\frac{2}{3} 倍であるから、
BH=23×32a=33aBH = \frac{2}{3} \times \frac{\sqrt{3}}{2}a = \frac{\sqrt{3}}{3}a となる。
三角形 ABH は直角三角形であるから、三平方の定理より、
AH2+BH2=AB2AH^2 + BH^2 = AB^2
AH2+(33a)2=a2AH^2 + (\frac{\sqrt{3}}{3}a)^2 = a^2
AH2+39a2=a2AH^2 + \frac{3}{9}a^2 = a^2
AH2=a213a2=23a2AH^2 = a^2 - \frac{1}{3}a^2 = \frac{2}{3}a^2
AH=23a=63aAH = \sqrt{\frac{2}{3}}a = \frac{\sqrt{6}}{3}a
(2) 正四面体の体積 V は、底面積 ×\times 高さ ×\times 13\frac{1}{3} で求められる。
底面積は正三角形 BCD の面積であるから 34a2\frac{\sqrt{3}}{4}a^2
高さは (1) で求めた AH=63aAH = \frac{\sqrt{6}}{3}a
したがって、体積 V は
V=13×34a2×63a=1836a3=3236a3=212a3V = \frac{1}{3} \times \frac{\sqrt{3}}{4}a^2 \times \frac{\sqrt{6}}{3}a = \frac{\sqrt{18}}{36}a^3 = \frac{3\sqrt{2}}{36}a^3 = \frac{\sqrt{2}}{12}a^3
(3) 正四面体の体積 V は、4 つの合同な四面体 (底面は正四面体の各面、高さは内接球の半径) に分割できる。
内接球の半径を rr とすると、
V=4×13×(正三角形 BCD の面積)×rV = 4 \times \frac{1}{3} \times (\text{正三角形 BCD の面積}) \times r
212a3=4×13×34a2×r\frac{\sqrt{2}}{12}a^3 = 4 \times \frac{1}{3} \times \frac{\sqrt{3}}{4}a^2 \times r
212a3=33a2r\frac{\sqrt{2}}{12}a^3 = \frac{\sqrt{3}}{3}a^2 r
r=212a3×33a2=243a=612ar = \frac{\sqrt{2}}{12}a^3 \times \frac{3}{\sqrt{3}a^2} = \frac{\sqrt{2}}{4\sqrt{3}}a = \frac{\sqrt{6}}{12}a
(4) 正四面体の外接球の中心を O とする。
OA = OB = OC = OD = R となる。
O から底面 BCD に下ろした垂線の足を K とすると、K は BCD の外心であり重心と一致する。
K は H と一致する。
AH = x とすると、OK = xR|x - R|
三角形 OBK で三平方の定理より、
OB2=OK2+BK2OB^2 = OK^2 + BK^2
R2=(AHR)2+BH2R^2 = (AH-R)^2 + BH^2
R2=(63aR)2+(33a)2R^2 = (\frac{\sqrt{6}}{3}a - R)^2 + (\frac{\sqrt{3}}{3}a)^2
R2=69a2263aR+R2+39a2R^2 = \frac{6}{9}a^2 - \frac{2\sqrt{6}}{3}aR + R^2 + \frac{3}{9}a^2
0=99a2263aR0 = \frac{9}{9}a^2 - \frac{2\sqrt{6}}{3}aR
263aR=a2\frac{2\sqrt{6}}{3}aR = a^2
R=3a226a=3a26=6a4R = \frac{3a^2}{2\sqrt{6}a} = \frac{3a}{2\sqrt{6}} = \frac{\sqrt{6}a}{4}

3. 最終的な答え

(1) AH=63aAH = \frac{\sqrt{6}}{3}a
(2) V=212a3V = \frac{\sqrt{2}}{12}a^3
(3) r=612ar = \frac{\sqrt{6}}{12}a
(4) R=64aR = \frac{\sqrt{6}}{4}a

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