(1)1個のサイコロを1回投げた時の出た目の数を$X$とするとき、$X$の期待値$E(X)$と分散$V(X)$を求める。 (2)1個のサイコロを12回投げた時の出た目の数の和を$Y$とするとき、$Y$の期待値$E(Y)$と分散$V(Y)$を求める。

確率論・統計学期待値分散サイコロ確率分布
2025/8/3

1. 問題の内容

(1)1個のサイコロを1回投げた時の出た目の数をXXとするとき、XXの期待値E(X)E(X)と分散V(X)V(X)を求める。
(2)1個のサイコロを12回投げた時の出た目の数の和をYYとするとき、YYの期待値E(Y)E(Y)と分散V(Y)V(Y)を求める。

2. 解き方の手順

(1) 1個のサイコロを1回投げたとき、XXの取りうる値は1, 2, 3, 4, 5, 6である。それぞれの値をとる確率は16\frac{1}{6}である。
期待値E(X)E(X)は、
E(X)=116+216+316+416+516+616=1+2+3+4+5+66=216=72=3.5E(X) = 1 \cdot \frac{1}{6} + 2 \cdot \frac{1}{6} + 3 \cdot \frac{1}{6} + 4 \cdot \frac{1}{6} + 5 \cdot \frac{1}{6} + 6 \cdot \frac{1}{6} = \frac{1+2+3+4+5+6}{6} = \frac{21}{6} = \frac{7}{2} = 3.5
分散V(X)V(X)は、
V(X)=E(X2)(E(X))2V(X) = E(X^2) - (E(X))^2
E(X2)=1216+2216+3216+4216+5216+6216=1+4+9+16+25+366=916E(X^2) = 1^2 \cdot \frac{1}{6} + 2^2 \cdot \frac{1}{6} + 3^2 \cdot \frac{1}{6} + 4^2 \cdot \frac{1}{6} + 5^2 \cdot \frac{1}{6} + 6^2 \cdot \frac{1}{6} = \frac{1+4+9+16+25+36}{6} = \frac{91}{6}
V(X)=916(72)2=916494=18214712=3512V(X) = \frac{91}{6} - (\frac{7}{2})^2 = \frac{91}{6} - \frac{49}{4} = \frac{182 - 147}{12} = \frac{35}{12}
(2) 1個のサイコロを12回投げた時の出た目の数の和をYYとする。このとき、Y=X1+X2+...+X12Y = X_1 + X_2 + ... + X_{12}であり、XiX_iii回目のサイコロの出目である。
期待値E(Y)E(Y)は、
E(Y)=E(X1+X2+...+X12)=E(X1)+E(X2)+...+E(X12)E(Y) = E(X_1 + X_2 + ... + X_{12}) = E(X_1) + E(X_2) + ... + E(X_{12})
=12E(X)=1272=42= 12 \cdot E(X) = 12 \cdot \frac{7}{2} = 42
分散V(Y)V(Y)は、
V(Y)=V(X1+X2+...+X12)=V(X1)+V(X2)+...+V(X12)V(Y) = V(X_1 + X_2 + ... + X_{12}) = V(X_1) + V(X_2) + ... + V(X_{12})
=12V(X)=123512=35= 12 \cdot V(X) = 12 \cdot \frac{35}{12} = 35

3. 最終的な答え

E(X)=72E(X) = \frac{7}{2}
V(X)=3512V(X) = \frac{35}{12}
E(Y)=42E(Y) = 42
V(Y)=35V(Y) = 35

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