確率変数 $X$ の確率密度関数が $f(x) = \frac{1}{b}$ ($0 \leq x \leq a$) で与えられている。 (1) $b$ を $a$ の式で表せ。 (2) $X$ の期待値 $E(X)$ を $a$ の式で表せ。 (3) $X$ の分散 $V(X)$ を $a$ の式で表せ。 (4) $P(\frac{a}{9} \leq X \leq a)$ を求めよ。

確率論・統計学確率密度関数期待値分散一様分布積分
2025/8/3
はい、承知いたしました。問題を解いていきます。

1. 問題の内容

確率変数 XX の確率密度関数が f(x)=1bf(x) = \frac{1}{b} (0xa0 \leq x \leq a) で与えられている。
(1) bbaa の式で表せ。
(2) XX の期待値 E(X)E(X)aa の式で表せ。
(3) XX の分散 V(X)V(X)aa の式で表せ。
(4) P(a9Xa)P(\frac{a}{9} \leq X \leq a) を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 確率密度関数の定義から、全区間における積分が1になることを利用する。
0af(x)dx=1\int_0^a f(x) dx = 1
0a1bdx=1b[x]0a=ab=1\int_0^a \frac{1}{b} dx = \frac{1}{b} [x]_0^a = \frac{a}{b} = 1
よって、b=ab = a
(2) 期待値は E(X)=0axf(x)dxE(X) = \int_0^a x f(x) dx で計算できる。
E(X)=0ax1adx=1a0axdx=1a[x22]0a=1aa22=a2E(X) = \int_0^a x \frac{1}{a} dx = \frac{1}{a} \int_0^a x dx = \frac{1}{a} [\frac{x^2}{2}]_0^a = \frac{1}{a} \frac{a^2}{2} = \frac{a}{2}
(3) 分散は V(X)=E(X2)(E(X))2V(X) = E(X^2) - (E(X))^2 で計算できる。
E(X2)=0ax2f(x)dx=0ax21adx=1a0ax2dx=1a[x33]0a=1aa33=a23E(X^2) = \int_0^a x^2 f(x) dx = \int_0^a x^2 \frac{1}{a} dx = \frac{1}{a} \int_0^a x^2 dx = \frac{1}{a} [\frac{x^3}{3}]_0^a = \frac{1}{a} \frac{a^3}{3} = \frac{a^2}{3}
V(X)=a23(a2)2=a23a24=4a23a212=a212V(X) = \frac{a^2}{3} - (\frac{a}{2})^2 = \frac{a^2}{3} - \frac{a^2}{4} = \frac{4a^2 - 3a^2}{12} = \frac{a^2}{12}
(4) 確率 P(a9Xa)P(\frac{a}{9} \leq X \leq a) は、積分で計算できる。
P(a9Xa)=a9a1adx=1a[x]a9a=1a(aa9)=1a8a9=89P(\frac{a}{9} \leq X \leq a) = \int_{\frac{a}{9}}^a \frac{1}{a} dx = \frac{1}{a} [x]_{\frac{a}{9}}^a = \frac{1}{a} (a - \frac{a}{9}) = \frac{1}{a} \frac{8a}{9} = \frac{8}{9}

3. 最終的な答え

(1) b=ab = a
(2) E(X)=a2E(X) = \frac{a}{2}
(3) V(X)=a212V(X) = \frac{a^2}{12}
(4) P(a9Xa)=89P(\frac{a}{9} \leq X \leq a) = \frac{8}{9}

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