2次方程式 $x^2 - ax + a^2 - 4 = 0$ に関する以下の2つの問いに答えます。 (1) この方程式が異なる2つの実数解を持つような $a$ の値の範囲を求めます。 (2) この方程式の2つの解（重解も含む）がともに $0 < x < 2$ の範囲にあるような $a$ の値の範囲を求めます。

1. 問題の内容

2次方程式 $x^2 - ax + a^2 - 4 = 0$ に関する以下の2つの問いに答えます。

(1) この方程式が異なる2つの実数解を持つような $a$ の値の範囲を求めます。

(2) この方程式の2つの解（重解も含む）がともに $0 < x < 2$ の範囲にあるような $a$ の値の範囲を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 異なる2つの実数解を持つ条件

2次方程式 $ax^2 + bx + c = 0$ が異なる2つの実数解を持つための条件は、判別式 $D = b^2 - 4ac > 0$ であることです。

今回の2次方程式 $x^2 - ax + a^2 - 4 = 0$ において、$a = 1$, $b = -a$, $c = a^2 - 4$ なので、判別式 $D$ は次のようになります。

$D = (-a)^2 - 4(1)(a^2 - 4) = a^2 - 4a^2 + 16 = -3a^2 + 16$

異なる2つの実数解を持つためには $D > 0$ である必要があるので、

$-3a^2 + 16 > 0$

$3a^2 < 16$

$a^2 < \frac{16}{3}$

$-\sqrt{\frac{16}{3}} < a < \sqrt{\frac{16}{3}}$

$-\frac{4}{\sqrt{3}} < a < \frac{4}{\sqrt{3}}$

$-\frac{4\sqrt{3}}{3} < a < \frac{4\sqrt{3}}{3}$

(2) 2つの解がともに $0 < x < 2$ にある条件

2つの解を$\alpha$と$\beta$とします。2つの解がともに$0 < x < 2$にあるための条件は以下の3つです。

* 判別式 $D \geq 0$ (実数解を持つ)

* $0 < \alpha + \beta < 4$ (解の和が$0$と$4$の間)

* $f(0) > 0$ かつ $f(2) > 0$ (関数が$x=0$と$x=2$で正)

まず、$D \geq 0$ より、$-3a^2 + 16 \geq 0$ なので、$-\frac{4\sqrt{3}}{3} \leq a \leq \frac{4\sqrt{3}}{3}$

解と係数の関係より、$\alpha + \beta = a$ です。よって、$0 < a < 4$

$f(x) = x^2 - ax + a^2 - 4$ とすると、

$f(0) = a^2 - 4 > 0$ より、$a < -2$ または $a > 2$

$f(2) = 2^2 - 2a + a^2 - 4 = a^2 - 2a = a(a - 2) > 0$ より、$a < 0$ または $a > 2$

これらの条件を全て満たす $a$ の範囲を求めます。

$-\frac{4\sqrt{3}}{3} \leq a \leq \frac{4\sqrt{3}}{3}$, $0 < a < 4$, $a < -2$ または $a > 2$, $a < 0$ または $a > 2$

$\frac{4\sqrt{3}}{3} \approx 2.309$ であるから、

$2 < a \leq \frac{4\sqrt{3}}{3}$

3. 最終的な答え

(1) $-\frac{4\sqrt{3}}{3} < a < \frac{4\sqrt{3}}{3}$

(2) $2 < a \leq \frac{4\sqrt{3}}{3}$