関数 $f(x) = x^2 - 4x + 7$ があり、曲線 $y = f(x)$ を $C$ とする。点 $A(-1, 12)$ における曲線 $C$ の接線を $l$ とし、接線 $l$ と $x$ 軸の交点を $B$ とする。 (1) $f'(-1)$ の値を求めよ。また、接線 $l$ の方程式を求めよ。 (2) 点 $(t, f(t))$ における曲線 $C$ の接線の方程式を $t$ を用いて表せ。また、点 $B$ を通る曲線 $C$ の接線のうち、接線 $l$ と異なる接線を $m$ とするとき、接線 $m$ の方程式を求めよ。 (3) (2)のとき、曲線 $C$ と接線 $l$ および接線 $m$ で囲まれた部分の面積を $S_1$ とする。$S_1$ を求めよ。また、点 $B$ を通り $y$ 軸と平行な直線を $n$ とし、曲線 $C$ と接線 $m$ の接点を $P$、点 $P$ を通り傾きが負の直線と直線 $n$ の交点を $Q$ とする。曲線 $C$ と線分 $PQ$ および直線 $n$ で囲まれた部分の面積を $S_2$ とするとき、$S_1 = S_2$ となる点 $Q$ の座標を求めよ。

解析学微分接線積分面積
2025/8/3

1. 問題の内容

関数 f(x)=x24x+7f(x) = x^2 - 4x + 7 があり、曲線 y=f(x)y = f(x)CC とする。点 A(1,12)A(-1, 12) における曲線 CC の接線を ll とし、接線 llxx 軸の交点を BB とする。
(1) f(1)f'(-1) の値を求めよ。また、接線 ll の方程式を求めよ。
(2) 点 (t,f(t))(t, f(t)) における曲線 CC の接線の方程式を tt を用いて表せ。また、点 BB を通る曲線 CC の接線のうち、接線 ll と異なる接線を mm とするとき、接線 mm の方程式を求めよ。
(3) (2)のとき、曲線 CC と接線 ll および接線 mm で囲まれた部分の面積を S1S_1 とする。S1S_1 を求めよ。また、点 BB を通り yy 軸と平行な直線を nn とし、曲線 CC と接線 mm の接点を PP、点 PP を通り傾きが負の直線と直線 nn の交点を QQ とする。曲線 CC と線分 PQPQ および直線 nn で囲まれた部分の面積を S2S_2 とするとき、S1=S2S_1 = S_2 となる点 QQ の座標を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) まず、f(x)f'(x) を求める。f(x)=2x4f'(x) = 2x - 4。よって、f(1)=2(1)4=6f'(-1) = 2(-1) - 4 = -6
A(1,12)A(-1, 12) における接線 ll の方程式は、y12=6(x+1)y - 12 = -6(x + 1) より、y=6x+6y = -6x + 6
(2) 点 (t,f(t))(t, f(t)) における接線の方程式は、y(t24t+7)=(2t4)(xt)y - (t^2 - 4t + 7) = (2t - 4)(x - t)
整理すると、y=(2t4)xt2+7y = (2t - 4)x - t^2 + 7
BB は接線 llxx 軸の交点なので、0=6x+60 = -6x + 6 より、x=1x = 1。よって、B(1,0)B(1, 0)
接線 mm は点 B(1,0)B(1, 0) を通るので、0=(2t4)(1)t2+70 = (2t - 4)(1) - t^2 + 7。整理すると、t22t3=0t^2 - 2t - 3 = 0
(t3)(t+1)=0(t - 3)(t + 1) = 0t=3,1t = 3, -1t=1t = -1 は接線 ll なので、t=3t = 3
よって、接線 mm の方程式は、y=(2(3)4)x32+7=2x2y = (2(3) - 4)x - 3^2 + 7 = 2x - 2
(3) 曲線 CC と接線 l:y=6x+6l: y = -6x + 6 の交点の xx 座標は 1-1
曲線 CC と接線 m:y=2x2m: y = 2x - 2 の交点の xx 座標は 33
S1=13(x24x+7)(6x+6)dx13(x24x+7)(2x2)dxS_1 = \int_{-1}^{3} (x^2 - 4x + 7) - (-6x + 6) dx - \int_{1}^{3} (x^2 - 4x + 7) - (2x - 2) dx
S1=13(x2+2x+1)dx13(x26x+9)dx=13(x+1)2dx13(x3)2dxS_1 = \int_{-1}^{3} (x^2 + 2x + 1) dx - \int_{1}^{3} (x^2 - 6x + 9) dx = \int_{-1}^{3} (x + 1)^2 dx - \int_{1}^{3} (x - 3)^2 dx
S1=[13(x+1)3]13[13(x3)3]13=13(430)13(0(2)3)=64383=563S_1 = [\frac{1}{3}(x + 1)^3]_{-1}^{3} - [\frac{1}{3}(x - 3)^3]_{1}^{3} = \frac{1}{3}(4^3 - 0) - \frac{1}{3}(0 - (-2)^3) = \frac{64}{3} - \frac{8}{3} = \frac{56}{3}
BB を通り yy 軸と平行な直線 nnx=1x = 1。接線 mm と曲線 CC の接点 PP(3,4)(3, 4)
P(3,4)P(3,4) を通り傾きが負の直線と直線 n(x=1)n(x=1) の交点 QQ(1,q)(1, q) とする。
直線 PQPQ の傾きを a-a とすると、直線 PQPQ の方程式は、y4=a(x3)y - 4 = -a(x - 3)
Q(1,q)Q(1, q) を通るので、q4=a(13)=2aq - 4 = -a(1 - 3) = 2aq=2a+4q = 2a + 4
S2=13(x24x+7)(a(x3)+4)dx=13(x2+(a4)x+(3a+3))dxS_2 = \int_{1}^{3} (x^2 - 4x + 7) - (-a(x-3) + 4) dx = \int_{1}^{3} (x^2 + (a - 4)x + (3a + 3)) dx
S2=[x33+(a4)x22+(3a+3)x]13=(2713+(a4)(91)2+(3a+3)(31))=263+4(a4)+6a+6=263+10a10=10a43S_2 = [\frac{x^3}{3} + \frac{(a-4)x^2}{2} + (3a + 3)x]_1^3 = (\frac{27-1}{3} + \frac{(a-4)(9-1)}{2} + (3a + 3)(3-1)) = \frac{26}{3} + 4(a-4) + 6a + 6 = \frac{26}{3} + 10a - 10 = 10a - \frac{4}{3}
S1=S2S_1 = S_2 より、563=10a43\frac{56}{3} = 10a - \frac{4}{3}10a=603=2010a = \frac{60}{3} = 20a=2a = 2
q=2a+4=2(2)+4=8q = 2a + 4 = 2(2) + 4 = 8

3. 最終的な答え

(1) f(1)=6f'(-1) = -6, 接線 ll の方程式は y=6x+6y = -6x + 6
(2) 点 (t,f(t))(t, f(t)) における接線の方程式は y=(2t4)xt2+7y = (2t - 4)x - t^2 + 7, 接線 mm の方程式は y=2x2y = 2x - 2
(3) S1=563S_1 = \frac{56}{3}, 点 QQ の座標は (1,8)(1, 8)

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