問題は以下の2つです。 (1) 正の実数 $a$ に対して、$F(a) = \int_0^a (x + \frac{a}{2}) \sqrt{a-x} dx$ を求めよ。 (2) $a$ が正の実数全体を動くとき、$F(a)$ の最大値と、最大値を与える $a$ の値を求めよ。

解析学積分定積分最大値関数
2025/8/3

1. 問題の内容

問題は以下の2つです。
(1) 正の実数 aa に対して、F(a)=0a(x+a2)axdxF(a) = \int_0^a (x + \frac{a}{2}) \sqrt{a-x} dx を求めよ。
(2) aa が正の実数全体を動くとき、F(a)F(a) の最大値と、最大値を与える aa の値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) F(a)F(a) を求める。
まず、積分を計算するために、t=axt = a-x と置換します。
x=atx = a-t となり、dx=dtdx = -dt となります。
積分範囲は、x:0ax: 0 \to a から t:a0t: a \to 0 に変わります。
よって、
F(a)=a0(at+a2)t(dt)=0a(3a2t)tdt=0a(3a2t1/2t3/2)dtF(a) = \int_a^0 (a-t + \frac{a}{2}) \sqrt{t} (-dt) = \int_0^a (\frac{3a}{2} - t) \sqrt{t} dt = \int_0^a (\frac{3a}{2} t^{1/2} - t^{3/2}) dt
=[3a223t3/225t5/2]0a=aa3/225a5/2=a5/225a5/2=35a5/2= \left[ \frac{3a}{2} \cdot \frac{2}{3} t^{3/2} - \frac{2}{5} t^{5/2} \right]_0^a = a \cdot a^{3/2} - \frac{2}{5} a^{5/2} = a^{5/2} - \frac{2}{5} a^{5/2} = \frac{3}{5} a^{5/2}
したがって、F(a)=35a5/2F(a) = \frac{3}{5} a^{5/2}
(2) F(a)F(a) の最大値を求める。
F(a)=35a5/2F(a) = \frac{3}{5} a^{5/2} なので、a>0a > 0 の範囲で F(a)F(a) は単調増加関数です。したがって、aa が正の実数全体を動くとき、F(a)F(a) に最大値は存在しません。
しかし、もし問題に aa の範囲の制約がある場合、その範囲で最大値を求めることができます。例えば、0<ak0 < a \le k (kk は定数)であれば、F(a)F(a)a=ka = k で最大値をとります。
問題文に aa の範囲の指定がないので、ここでは最大値は存在しないと回答します。もし仮に、aaa>0a>0である以外に制限があるならば、その範囲内で F(a)F(a) の最大値を求める必要があります。
F(a)=3552a3/2=32a3/2F'(a) = \frac{3}{5} \cdot \frac{5}{2} a^{3/2} = \frac{3}{2} a^{3/2}
F(a)>0F'(a) > 0 なので、F(a)F(a) は増加関数です。

3. 最終的な答え

(1) F(a)=35a5/2F(a) = \frac{3}{5} a^{5/2}
(2) F(a)F(a) に最大値は存在しません。aa の範囲に制限がないため、aa が大きくなるにつれて F(a)F(a) も大きくなります。

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