半径1の円を底面とし、高さ$\frac{1}{\sqrt{2}}$の直円柱がある。底面の円の中心をOとし、直径ABをとる。ABを含み、底面と45°の角度をなす平面で直円柱を2つに分けるとき、体積の小さい方の部分をVとする。 (1) 直径ABと直交し、Oとの距離が$t$ ($0 \le t \le 1$) であるような平面でVを切ったときの断面積$S(t)$を求めよ。 (2) Vの体積を求めよ。

解析学積分体積断面積幾何学円柱
2025/8/3
はい、承知しました。問題を解いていきます。

1. 問題の内容

半径1の円を底面とし、高さ12\frac{1}{\sqrt{2}}の直円柱がある。底面の円の中心をOとし、直径ABをとる。ABを含み、底面と45°の角度をなす平面で直円柱を2つに分けるとき、体積の小さい方の部分をVとする。
(1) 直径ABと直交し、Oとの距離がtt (0t10 \le t \le 1) であるような平面でVを切ったときの断面積S(t)S(t)を求めよ。
(2) Vの体積を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 断面積S(t)S(t)を求める。
直径ABと直交し、Oとの距離がttである平面を考える。この平面と底面との交線は、ABに平行な直線となる。この直線と底面の円との交点を考える。
これらの交点をP, Qとすると、OP = OQ = 1であり、円の中心Oから直線PQまでの距離はttである。したがって、PQの中点をMとすると、OM = ttである。
直角三角形OMPにおいて、三平方の定理より、MP2=OP2OM2=1t2MP^2 = OP^2 - OM^2 = 1 - t^2。よって、MP=1t2MP = \sqrt{1 - t^2}となる。
したがって、PQ=21t2PQ = 2\sqrt{1 - t^2}である。
次に、平面Vと、直径ABと直交し、Oとの距離がttである平面との交線を考える。この交線はPQを底辺とする直角三角形の高さに当たる。
問題文より、平面Vは底面と45°の角度をなすので、この直角三角形の高さはPQ×tan45=PQ=21t2PQ \times \tan{45^\circ} = PQ = 2\sqrt{1-t^2}となる。
したがって、求める断面積S(t)は、
S(t)=12×PQ×(PQ×tan45)=12×21t2×21t2=2(1t2)S(t) = \frac{1}{2} \times PQ \times (PQ \times \tan{45^\circ}) = \frac{1}{2} \times 2\sqrt{1-t^2} \times 2\sqrt{1-t^2} = 2(1 - t^2)
(2) Vの体積を求める。
Vの体積は、断面積S(t)S(t)ttについてt=1t = -1からt=1t = 1まで積分することで求められる。ただし、0t10 \le t \le 1である範囲で考えればよい。
V=11S(t)dt=201S(t)dtV = \int_{-1}^{1} S(t) \, dt = 2 \int_{0}^{1} S(t) \, dt(S(t)は偶関数なので)
V=2012(1t2)dt=401(1t2)dt=4[tt33]01=4(113)=4×23=83V = 2 \int_{0}^{1} 2(1 - t^2) \, dt = 4 \int_{0}^{1} (1 - t^2) \, dt = 4 \left[ t - \frac{t^3}{3} \right]_{0}^{1} = 4\left( 1 - \frac{1}{3} \right) = 4 \times \frac{2}{3} = \frac{8}{3}

3. 最終的な答え

(1) S(t)=2(1t2)S(t) = 2(1 - t^2)
(2) V=83V = \frac{8}{3}

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