円 $x^2 + y^2 = 1$ と直線 $y = mx + 2$ が共有点を持つときの定数 $m$ の値の範囲を求め、さらに接するときの $m$ の値と接点の座標を求める問題です。

幾何学直線共有点接線点と直線の距離座標
2025/8/3

1. 問題の内容

x2+y2=1x^2 + y^2 = 1 と直線 y=mx+2y = mx + 2 が共有点を持つときの定数 mm の値の範囲を求め、さらに接するときの mm の値と接点の座標を求める問題です。

2. 解き方の手順

円と直線が共有点を持つ条件は、円の中心と直線の距離が円の半径以下であることです。
x2+y2=1x^2 + y^2 = 1 の中心は原点(0, 0)であり、半径は1です。
直線 y=mx+2y = mx + 2mxy+2=0mx - y + 2 = 0 と変形できます。
点(0, 0)と直線 mxy+2=0mx - y + 2 = 0 の距離 dd は、点と直線の距離の公式より
d=m00+2m2+(1)2=2m2+1d = \frac{|m \cdot 0 - 0 + 2|}{\sqrt{m^2 + (-1)^2}} = \frac{2}{\sqrt{m^2 + 1}}
円と直線が共有点を持つためには、d1d \leq 1 である必要があります。
したがって、
2m2+11\frac{2}{\sqrt{m^2 + 1}} \leq 1
両辺を2乗すると
4m2+11\frac{4}{m^2 + 1} \leq 1
両辺に m2+1m^2 + 1 をかけると(m2+1m^2+1は常に正であるから不等号の向きは変わらない)
4m2+14 \leq m^2 + 1
m23m^2 \geq 3
したがって、m3m \leq -\sqrt{3} または m3m \geq \sqrt{3}
次に、円と直線が接する場合を考えます。接する場合は、d=1d = 1 となります。
2m2+1=1\frac{2}{\sqrt{m^2 + 1}} = 1
両辺を2乗すると
4m2+1=1\frac{4}{m^2 + 1} = 1
m2+1=4m^2 + 1 = 4
m2=3m^2 = 3
m=±3m = \pm \sqrt{3}
m=3m = \sqrt{3} のとき、直線は y=3x+2y = \sqrt{3}x + 2 です。これを円の方程式に代入すると、
x2+(3x+2)2=1x^2 + (\sqrt{3}x + 2)^2 = 1
x2+3x2+43x+4=1x^2 + 3x^2 + 4\sqrt{3}x + 4 = 1
4x2+43x+3=04x^2 + 4\sqrt{3}x + 3 = 0
(2x+3)2=0(2x + \sqrt{3})^2 = 0
x=32x = -\frac{\sqrt{3}}{2}
y=3(32)+2=32+2=12y = \sqrt{3} \cdot (-\frac{\sqrt{3}}{2}) + 2 = -\frac{3}{2} + 2 = \frac{1}{2}
接点の座標は (32,12)(-\frac{\sqrt{3}}{2}, \frac{1}{2})
m=3m = -\sqrt{3} のとき、直線は y=3x+2y = -\sqrt{3}x + 2 です。これを円の方程式に代入すると、
x2+(3x+2)2=1x^2 + (-\sqrt{3}x + 2)^2 = 1
x2+3x243x+4=1x^2 + 3x^2 - 4\sqrt{3}x + 4 = 1
4x243x+3=04x^2 - 4\sqrt{3}x + 3 = 0
(2x3)2=0(2x - \sqrt{3})^2 = 0
x=32x = \frac{\sqrt{3}}{2}
y=332+2=32+2=12y = -\sqrt{3} \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} + 2 = -\frac{3}{2} + 2 = \frac{1}{2}
接点の座標は (32,12)(\frac{\sqrt{3}}{2}, \frac{1}{2})

3. 最終的な答え

mm の値の範囲: m3m \leq -\sqrt{3} または m3m \geq \sqrt{3}
接するときの mm の値: m=3m = \sqrt{3} のとき、接点の座標は (32,12)(-\frac{\sqrt{3}}{2}, \frac{1}{2})
m=3m = -\sqrt{3} のとき、接点の座標は (32,12)(\frac{\sqrt{3}}{2}, \frac{1}{2})

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