問題は2次関数のグラフの平行移動と、それによって得られる2次方程式の解の正負に関するものです。具体的には、 (2) $y=f(x)$ のグラフを $x$ 軸方向に $s$, $y$ 軸方向に $-5$ だけ平行移動したグラフを持つ2次関数を $y=g(x)$ とおいたとき、 (i) $g(x) = 3x^2 + (18 - \boxed{カ}s)x + \boxed{キ}(s^2 - \boxed{ク}s + \boxed{ケ})$ を求め、$g(x)=0$ が正の解と負の解を一つずつ持つような $s$ の範囲を求めます。 (3) $y=f(x)$ のグラフを $x$ 軸方向に $t$, $y$ 軸方向に $t^2-6t$ だけ平行移動したグラフを持つ2次関数を $y=h(x)$ とおいたとき、 $h(x)=0$ が異なる二つの正の解を持つような $t$ の範囲を求めます。

代数学二次関数グラフの平行移動二次方程式解の符号判別式
2025/8/4

1. 問題の内容

問題は2次関数のグラフの平行移動と、それによって得られる2次方程式の解の正負に関するものです。具体的には、
(2) y=f(x)y=f(x) のグラフを xx 軸方向に ss, yy 軸方向に 5-5 だけ平行移動したグラフを持つ2次関数を y=g(x)y=g(x) とおいたとき、
(i) g(x)=3x2+(18s)x+(s2s+)g(x) = 3x^2 + (18 - \boxed{カ}s)x + \boxed{キ}(s^2 - \boxed{ク}s + \boxed{ケ}) を求め、g(x)=0g(x)=0 が正の解と負の解を一つずつ持つような ss の範囲を求めます。
(3) y=f(x)y=f(x) のグラフを xx 軸方向に tt, yy 軸方向に t26tt^2-6t だけ平行移動したグラフを持つ2次関数を y=h(x)y=h(x) とおいたとき、 h(x)=0h(x)=0 が異なる二つの正の解を持つような tt の範囲を求めます。

2. 解き方の手順

(2) (i)
y=f(x)y=f(x) のグラフを xx 軸方向に ss, yy 軸方向に 5-5 だけ平行移動すると、
y+5=f(xs)y+5 = f(x-s) となります。
f(x)=3x27f(x) = 3x^2 - 7 であるので、
y+5=3(xs)27y+5 = 3(x-s)^2 - 7
y=3(xs)212y = 3(x-s)^2 - 12
y=3(x22sx+s2)12y = 3(x^2 - 2sx + s^2) - 12
y=3x26sx+3s212y = 3x^2 - 6sx + 3s^2 - 12
よって、
g(x)=3x26sx+3s212g(x) = 3x^2 - 6sx + 3s^2 - 12
g(x)=3x2+(186s)x+3(s26s+25/3)12g(x) = 3x^2 + (18-6s) x + 3(s^2-6s+25/3)-12 より、g(x)=3x2+(6s)x+(3s212)g(x) = 3x^2 + (-6s)x + (3s^2 - 12) となります。
したがって、
カ = 6, キ = 3, ク = 0, ケ = -4
g(x)=0g(x)=0が正の解と負の解を一つずつ持つとき、g(0)<0g(0)<0となればよい。
g(0)=3s212<0g(0)=3s^2-12<0
s2<4s^2 < 4
2<s<2-2 < s < 2
(3)
y=f(x)y=f(x) のグラフを xx 軸方向に tt, yy 軸方向に t26tt^2-6t だけ平行移動すると、
y(t26t)=f(xt)y - (t^2 - 6t) = f(x-t) となります。
y(t26t)=3(xt)27y - (t^2 - 6t) = 3(x-t)^2 - 7
y=3(x22tx+t2)7+t26ty = 3(x^2 - 2tx + t^2) - 7 + t^2 - 6t
y=3x26tx+3t27+t26ty = 3x^2 - 6tx + 3t^2 - 7 + t^2 - 6t
h(x)=3x26tx+4t26t7=0h(x) = 3x^2 - 6tx + 4t^2 - 6t - 7 = 0
この2次方程式が異なる二つの正の解を持つための条件は、
判別式 D>0D>0, 軸 x=6t6=t>0x = \frac{6t}{6}=t > 0, h(0)>0h(0)>0 である。
D/4=(3t)23(4t26t7)>0D/4 = (-3t)^2 - 3(4t^2 - 6t - 7) > 0
9t212t2+18t+21>09t^2 - 12t^2 + 18t + 21 > 0
3t2+18t+21>0-3t^2 + 18t + 21 > 0
t26t7<0t^2 - 6t - 7 < 0
(t7)(t+1)<0(t-7)(t+1) < 0
1<t<7-1 < t < 7
t>0t>0 より 0<t<70<t<7
h(0)=4t26t7>0h(0) = 4t^2 - 6t - 7 > 0
t=6±364(4)(7)8=6±36+1128=6±1488=6±2378=3±374t = \frac{6 \pm \sqrt{36 - 4(4)(-7)}}{8} = \frac{6 \pm \sqrt{36 + 112}}{8} = \frac{6 \pm \sqrt{148}}{8} = \frac{6 \pm 2\sqrt{37}}{8} = \frac{3 \pm \sqrt{37}}{4}
t<3374t < \frac{3-\sqrt{37}}{4} または t>3+374t > \frac{3+\sqrt{37}}{4}
36<37<49\sqrt{36} < \sqrt{37} < \sqrt{49}, 6<37<76 < \sqrt{37} < 7
374<3374<364\frac{3 - 7}{4} < \frac{3-\sqrt{37}}{4} < \frac{3-6}{4}, 1<3374<3/4<0-1 < \frac{3-\sqrt{37}}{4} < -3/4 < 0
3+64<3+374<3+74\frac{3 + 6}{4} < \frac{3+\sqrt{37}}{4} < \frac{3+7}{4}, 9/4<3+374<10/4=2.59/4 < \frac{3+\sqrt{37}}{4} < 10/4 = 2.5
よって t>3+3742.27t > \frac{3+\sqrt{37}}{4} \approx 2.27
0<t<70 < t < 7t>3+374t > \frac{3+\sqrt{37}}{4} の共通範囲は
3+374<t<7\frac{3+\sqrt{37}}{4} < t < 7

3. 最終的な答え

(2) コ: -2, サ: 2
(3) シ: 3+374\frac{3+\sqrt{37}}{4}, ス: 7

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