問題は2つあります。 (1) $\triangle OAB$ において、辺 $OA$ を $3:2$ に内分する点を $M$、辺 $OB$ を $3:1$ に内分する点を $N$ とし、線分 $AN$ と線分 $BM$ の交点を $P$ とします。$\vec{OA} = \vec{a}, \vec{OB} = \vec{b}$ として、$\vec{OP}$ を $\vec{a}, \vec{b}$ で表す。 (2) 平行四辺形 $OABC$ において、辺 $OA$ の中点を $M$、辺 $OC$ を $1:2$ に内分する点を $N$ とし、線分 $AN$ と線分 $BM$ の交点を $P$ とします。$\vec{OA} = \vec{a}, \vec{OC} = \vec{c}$ として、$\vec{OP}$ を $\vec{a}, \vec{c}$ で表す。

幾何学ベクトル内分交点図形
2025/8/4

1. 問題の内容

問題は2つあります。
(1) OAB\triangle OAB において、辺 OAOA3:23:2 に内分する点を MM、辺 OBOB3:13:1 に内分する点を NN とし、線分 ANAN と線分 BMBM の交点を PP とします。OA=a,OB=b\vec{OA} = \vec{a}, \vec{OB} = \vec{b} として、OP\vec{OP}a,b\vec{a}, \vec{b} で表す。
(2) 平行四辺形 OABCOABC において、辺 OAOA の中点を MM、辺 OCOC1:21:2 に内分する点を NN とし、線分 ANAN と線分 BMBM の交点を PP とします。OA=a,OC=c\vec{OA} = \vec{a}, \vec{OC} = \vec{c} として、OP\vec{OP}a,c\vec{a}, \vec{c} で表す。

2. 解き方の手順

(1)
PP は線分 ANAN 上にあるので、実数 ss を用いて
OP=(1s)OA+sON=(1s)a+s34b\vec{OP} = (1-s)\vec{OA} + s\vec{ON} = (1-s)\vec{a} + s\frac{3}{4}\vec{b}
と表せる。
PP は線分 BMBM 上にあるので、実数 tt を用いて
OP=(1t)OB+tOM=(1t)b+t35a\vec{OP} = (1-t)\vec{OB} + t\vec{OM} = (1-t)\vec{b} + t\frac{3}{5}\vec{a}
と表せる。
したがって
(1s)a+34sb=35ta+(1t)b(1-s)\vec{a} + \frac{3}{4}s\vec{b} = \frac{3}{5}t\vec{a} + (1-t)\vec{b}
a\vec{a}b\vec{b} は一次独立なので
1s=35t1-s = \frac{3}{5}t
34s=1t\frac{3}{4}s = 1-t
この連立方程式を解くと、s=811,t=511s = \frac{8}{11}, t = \frac{5}{11}
したがって
OP=(1811)a+34811b=311a+611b\vec{OP} = (1-\frac{8}{11})\vec{a} + \frac{3}{4}\cdot\frac{8}{11}\vec{b} = \frac{3}{11}\vec{a} + \frac{6}{11}\vec{b}
(2)
PP は線分 ANAN 上にあるので、実数 ss を用いて
OP=(1s)OA+sON=(1s)a+s13c\vec{OP} = (1-s)\vec{OA} + s\vec{ON} = (1-s)\vec{a} + s\frac{1}{3}\vec{c}
と表せる。
PP は線分 BMBM 上にあるので、実数 tt を用いて
OP=(1t)OB+tOM\vec{OP} = (1-t)\vec{OB} + t\vec{OM}
ここでOB=OA+OC=a+c\vec{OB} = \vec{OA}+\vec{OC} = \vec{a} + \vec{c}
したがって
OP=(1t)(a+c)+t12a=(1t+12t)a+(1t)c=(112t)a+(1t)c\vec{OP} = (1-t)(\vec{a} + \vec{c}) + t\frac{1}{2}\vec{a} = (1-t+\frac{1}{2}t)\vec{a} + (1-t)\vec{c} = (1-\frac{1}{2}t)\vec{a} + (1-t)\vec{c}
したがって
(1s)a+13sc=(112t)a+(1t)c(1-s)\vec{a} + \frac{1}{3}s\vec{c} = (1-\frac{1}{2}t)\vec{a} + (1-t)\vec{c}
a\vec{a}c\vec{c} は一次独立なので
1s=112t1-s = 1-\frac{1}{2}t
13s=1t\frac{1}{3}s = 1-t
この連立方程式を解くと、s=2(1t)s = 2(1-t) なので
12(1t)=112t1-2(1-t) = 1-\frac{1}{2}t
1+2t=12t-1+2t = -\frac{1}{2}t
52t=1\frac{5}{2}t = 1
t=25t = \frac{2}{5}
s=2(125)=235=65s = 2(1-\frac{2}{5}) = 2\cdot\frac{3}{5} = \frac{6}{5}
したがって
OP=(1s)a+13sc=(165)a+1365c=15a+25c\vec{OP} = (1-s)\vec{a} + \frac{1}{3}s\vec{c} = (1-\frac{6}{5})\vec{a} + \frac{1}{3}\cdot\frac{6}{5}\vec{c} = -\frac{1}{5}\vec{a} + \frac{2}{5}\vec{c}
しかし答えの選択肢にない。
OP=(112t)a+(1t)c=(115)a+(125)c=45a+35c\vec{OP} = (1-\frac{1}{2}t)\vec{a} + (1-t)\vec{c} = (1-\frac{1}{5})\vec{a} + (1-\frac{2}{5})\vec{c} = \frac{4}{5}\vec{a} + \frac{3}{5}\vec{c}
OAの中点をMということはOM=12a\vec{OM}=\frac{1}{2}\vec{a}
OCを1:2に内分する点をNということはON=13c\vec{ON}=\frac{1}{3}\vec{c}
PはBM上にあるので、実数uを用いて
OP=(1u)OB+uOM=(1u)(a+c)+u12a=(112u)a+(1u)c\vec{OP}=(1-u)\vec{OB}+u\vec{OM} = (1-u)(\vec{a}+\vec{c})+u\frac{1}{2}\vec{a}=(1-\frac{1}{2}u)\vec{a}+(1-u)\vec{c}
PはAN上にあるので、実数vを用いて
OP=(1v)OA+vON=(1v)a+v13c\vec{OP}=(1-v)\vec{OA}+v\vec{ON} = (1-v)\vec{a}+v\frac{1}{3}\vec{c}
したがって
(112u)a+(1u)c=(1v)a+v13c(1-\frac{1}{2}u)\vec{a}+(1-u)\vec{c}=(1-v)\vec{a}+v\frac{1}{3}\vec{c}
112u=1v1-\frac{1}{2}u=1-v
1u=13v1-u=\frac{1}{3}v
12u=v\frac{1}{2}u=v
1u=1312u=16u1-u=\frac{1}{3}\frac{1}{2}u=\frac{1}{6}u
1=76u1=\frac{7}{6}u
u=67u=\frac{6}{7}
v=12u=37v=\frac{1}{2}u=\frac{3}{7}
OP=(1v)a+v13c=(137)a+3713c=47a+17c\vec{OP}=(1-v)\vec{a}+v\frac{1}{3}\vec{c} = (1-\frac{3}{7})\vec{a}+\frac{3}{7}\frac{1}{3}\vec{c} = \frac{4}{7}\vec{a}+\frac{1}{7}\vec{c}

3. 最終的な答え

(1) OP=311a+611b\vec{OP} = \frac{3}{11}\vec{a} + \frac{6}{11}\vec{b} (選択肢 4)
(2) OP=47a+17c\vec{OP} = \frac{4}{7}\vec{a} + \frac{1}{7}\vec{c} (選択肢 4)

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