$-1 < r < 1$ のとき、$\lim_{n \to \infty} n^2 |r|^n = 0$ から $\lim_{n \to \infty} n^2 r^n = 0$ が導ける理由について問われています。つまり、「なぜ絶対値が外せるのか？」という質問です。

1. 問題の内容

$-1 < r < 1$ のとき、$\lim_{n \to \infty} n^2 |r|^n = 0$ から $\lim_{n \to \infty} n^2 r^n = 0$ が導ける理由について問われています。つまり、「なぜ絶対値が外せるのか？」という質問です。

2. 解き方の手順

$\lim_{n \to \infty} n^2 |r|^n = 0$ が与えられています。ここで、$\lim_{n \to \infty} a_n = 0$ であることと、$\lim_{n \to \infty} |a_n| = 0$ であることは同値です。

数列 $\{a_n\}$ に対して、$\lim_{n \to \infty} a_n = 0$ であるとは、任意の正の数 $\epsilon$ に対して、ある自然数 $N$ が存在し、$n > N$ ならば $|a_n - 0| < \epsilon$ となることを意味します。つまり、$|a_n| < \epsilon$ です。

逆に、$\lim_{n \to \infty} |a_n| = 0$ であるとは、任意の正の数 $\epsilon$ に対して、ある自然数 $N$ が存在し、$n > N$ ならば $||a_n| - 0| < \epsilon$ となることを意味します。つまり、$||a_n|| = |a_n| < \epsilon$ です。

したがって、$\lim_{n \to \infty} a_n = 0$ と $\lim_{n \to \infty} |a_n| = 0$ は同値です。

ここでは、$a_n = n^2 r^n$ を考えます。

$\lim_{n \to \infty} n^2 |r|^n = 0$ が成り立つとき、$\lim_{n \to \infty} |n^2 r^n| = \lim_{n \to \infty} |n^2| |r^n| = \lim_{n \to \infty} n^2 |r|^n = 0$ が成り立ちます。

したがって、$\lim_{n \to \infty} n^2 r^n = 0$ も成り立ちます。

3. 最終的な答え

$\lim_{n \to \infty} n^2 |r|^n = 0$ が成り立つとき、$\lim_{n \to \infty} n^2 r^n = 0$ も成り立ちます。これは、数列の絶対値の極限が0に収束することとその数列自体が0に収束することが同値であるためです。