関数 $f(x) = \frac{1}{2}\{\log(1+x) - \log(1-x)\}$ の3次の項までのマクローリン展開を求める。剰余項は求めなくてよい。

解析学マクローリン展開テイラー展開対数関数
2025/8/4

1. 問題の内容

関数 f(x)=12{log(1+x)log(1x)}f(x) = \frac{1}{2}\{\log(1+x) - \log(1-x)\} の3次の項までのマクローリン展開を求める。剰余項は求めなくてよい。

2. 解き方の手順

マクローリン展開は、関数を原点周りでテイラー展開したものである。
log(1+x)\log(1+x) のマクローリン展開と log(1x)\log(1-x) のマクローリン展開をそれぞれ求め、それらの差を計算し、係数 12\frac{1}{2} を掛けることで f(x)f(x) のマクローリン展開を求める。
log(1+x)\log(1+x) のマクローリン展開は、
log(1+x)=xx22+x33x44+\log(1+x) = x - \frac{x^2}{2} + \frac{x^3}{3} - \frac{x^4}{4} + \dots
log(1x)\log(1-x) のマクローリン展開は、log(1+x)\log(1+x)xxx-x で置き換えることで得られる。
log(1x)=xx22x33x44\log(1-x) = -x - \frac{x^2}{2} - \frac{x^3}{3} - \frac{x^4}{4} - \dots
よって、
log(1+x)log(1x)=(xx22+x33)(xx22x33)=2x+2x33+\log(1+x) - \log(1-x) = (x - \frac{x^2}{2} + \frac{x^3}{3} - \dots) - (-x - \frac{x^2}{2} - \frac{x^3}{3} - \dots) = 2x + \frac{2x^3}{3} + \dots
したがって、
f(x)=12{log(1+x)log(1x)}=12(2x+2x33+)=x+x33+f(x) = \frac{1}{2}\{\log(1+x) - \log(1-x)\} = \frac{1}{2}(2x + \frac{2x^3}{3} + \dots) = x + \frac{x^3}{3} + \dots
3次の項までなので、x+x33x + \frac{x^3}{3} が答えとなる。

3. 最終的な答え

x+x33x + \frac{x^3}{3}

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