与えられた関数 $f(x)$ について、以下の問いに答えます。 (i) $\lim_{x \to 1+0} f(x)$ と $\lim_{x \to 1-0} f(x)$ を計算する。 (ii) 関数 $f(x)$ は $x=1$ で連続か判定する。 (iii) 関数 $f(x)$ は $x=1$ で微分可能か判定する。 ここで、関数 $f(x)$ は次のように定義されます。 $f(x) = \begin{cases} x^2 - 2x + 2 & (x \ge 1) \\ x^3 - x + 1 & (x < 1) \end{cases}$

1. 問題の内容

与えられた関数 $f(x)$ について、以下の問いに答えます。

(i) $\lim_{x \to 1+0} f(x)$ と $\lim_{x \to 1-0} f(x)$ を計算する。

(ii) 関数 $f(x)$ は $x=1$ で連続か判定する。

(iii) 関数 $f(x)$ は $x=1$ で微分可能か判定する。

ここで、関数 $f(x)$ は次のように定義されます。

$f(x) = \begin{cases} x^2 - 2x + 2 & (x \ge 1) \\ x^3 - x + 1 & (x < 1) \end{cases}$

2. 解き方の手順

(i) 極限の計算

$x \to 1+0$ のとき、$x \ge 1$ なので、$f(x) = x^2 - 2x + 2$ を用います。

$$\lim_{x \to 1+0} f(x) = \lim_{x \to 1+0} (x^2 - 2x + 2) = 1^2 - 2(1) + 2 = 1 - 2 + 2 = 1$$

$x \to 1-0$ のとき、$x < 1$ なので、$f(x) = x^3 - x + 1$ を用います。

$$\lim_{x \to 1-0} f(x) = \lim_{x \to 1-0} (x^3 - x + 1) = 1^3 - 1 + 1 = 1 - 1 + 1 = 1$$

(ii) 連続性の判定

関数 $f(x)$ が $x=1$ で連続であるためには、次の3つの条件を満たす必要があります。

1. $f(1)$ が存在する。

2. $\lim_{x \to 1} f(x)$ が存在する。

3. $\lim_{x \to 1} f(x) = f(1)$ が成り立つ。

まず、$f(1)$ を計算します。$x=1$ のとき、$f(x) = x^2 - 2x + 2$ を用いるので、$f(1) = 1^2 - 2(1) + 2 = 1$ です。

次に、$\lim_{x \to 1} f(x)$ が存在するかどうかを調べます。

$\lim_{x \to 1+0} f(x) = 1$ かつ $\lim_{x \to 1-0} f(x) = 1$ なので、$\lim_{x \to 1} f(x) = 1$ です。

最後に、$\lim_{x \to 1} f(x) = f(1)$ が成り立つかどうかを調べます。

$\lim_{x \to 1} f(x) = 1$ かつ $f(1) = 1$ なので、$\lim_{x \to 1} f(x) = f(1)$ が成り立ちます。

したがって、関数 $f(x)$ は $x=1$ で連続です。

(iii) 微分可能性の判定

関数 $f(x)$ が $x=1$ で微分可能であるためには、左側微分係数と右側微分係数が存在し、それらが一致する必要があります。

右側微分係数を計算します。

$$f'(1+0) = \lim_{h \to 0+0} \frac{f(1+h) - f(1)}{h} = \lim_{h \to 0+0} \frac{((1+h)^2 - 2(1+h) + 2) - 1}{h} = \lim_{h \to 0+0} \frac{1+2h+h^2 - 2 - 2h + 2 - 1}{h} = \lim_{h \to 0+0} \frac{h^2}{h} = \lim_{h \to 0+0} h = 0$$

左側微分係数を計算します。

$$f'(1-0) = \lim_{h \to 0-0} \frac{f(1+h) - f(1)}{h} = \lim_{h \to 0-0} \frac{((1+h)^3 - (1+h) + 1) - 1}{h} = \lim_{h \to 0-0} \frac{1+3h+3h^2+h^3 - 1 - h + 1 - 1}{h} = \lim_{h \to 0-0} \frac{2h+3h^2+h^3}{h} = \lim_{h \to 0-0} (2 + 3h + h^2) = 2$$

右側微分係数と左側微分係数が一致しないので、$f'(1+0) \ne f'(1-0)$。

したがって、関数 $f(x)$ は $x=1$ で微分可能ではありません。

3. 最終的な答え

(i) $\lim_{x \to 1+0} f(x) = 1$ , $\lim_{x \to 1-0} f(x) = 1$

(ii) $f(x)$ は $x=1$ で連続である。

(iii) $f(x)$ は $x=1$ で微分可能ではない。