(1)
与えられた行列をAとする。固有値は0, 1, 3である。
まず、各固有値に対応する固有ベクトルを求める。
固有値0に対する固有ベクトル:
(A−0I)v=0を解く。 10−1011−112xyz=000 この連立一次方程式を解くと、x=z、y=−zとなる。したがって、固有ベクトルは1−11の定数倍となる。 固有値1に対する固有ベクトル:
(A−1I)v=0を解く。 00−1001−111xyz=000 この連立一次方程式を解くと、z=0、−x+y+z=0からx=yとなる。したがって、固有ベクトルは110の定数倍となる。 固有値3に対する固有ベクトル:
(A−3I)v=0を解く。 −20−10−21−11−1xyz=000 この連立一次方程式を解くと、−2x−z=0、−2y+z=0、−x+y−z=0となる。したがって、z=−2x、z=2y、y=xとなり、 −x+x+2x=0より、z=−2x, y=−x. 固有ベクトルは1−1−2の定数倍となる。 求めた固有ベクトルを正規化する。
1−11のノルムは12+(−1)2+12=3 110のノルムは12+12+02=2 1−1−2のノルムは12+(−1)2+(−2)2=6 したがって、正規化された固有ベクトルはそれぞれ311−11、21110、611−1−2となる。 直交行列Pはこれらの正規化された固有ベクトルを列ベクトルとして持つ。
P=31−31312121061−61−62 (2)
与えられた行列をAとする。固有値は1, 4である。
固有値1に対する固有ベクトル:
(A−1I)v=0を解く。 11−111−1−1−11xyz=000 x+y−z=0となる。z=x+y. よって固有ベクトルはxyx+y=x101+y011で表される。101と011は互いに直交しないので、グラムシュミットの直交化法を用いて直交化する。 v1=101 v2=011−(101)⋅(101)(011)⋅(101)101=011−21101=−1/211/2 v2を2倍して−121とする。 固有値4に対する固有ベクトル:
(A−4I)v=0を解く。 −21−11−2−1−1−1−2xyz=000 −2x+y−z=0、 x−2y−z=0、 −x−y−2z=0 最初の2つの式から −2x+y=x−2y⇒3y=3x⇒x=y. −x−x−2z=0⇒z=−x. したがって固有ベクトルは11−1の定数倍となる。 正規化する。
101のノルムは2 −121のノルムは6 11−1のノルムは3 したがって、正規化された固有ベクトルはそれぞれ21101、61−121、3111−1となる。 直交行列Pはこれらの正規化された固有ベクトルを列ベクトルとして持つ。
P=21021−6162613131−31