$a$ は 0 でない実数とする。 2次不等式 $ax^2 - 3a^2x + 2a^3 \le 0$ の解集合を $A$ とする。 2次不等式 $x^2 + x - 2 \ge 0$ の解集合を $B$ とする。 (1) $A \cap B$ が空集合となるような $a$ の値の範囲を求めよ。 (2) $A \cup B$ が実数全体の集合となるような $a$ の値の範囲を求めよ。

代数学二次不等式集合不等式の解共通部分和集合
2025/8/5

1. 問題の内容

aa は 0 でない実数とする。
2次不等式 ax23a2x+2a30ax^2 - 3a^2x + 2a^3 \le 0 の解集合を AA とする。
2次不等式 x2+x20x^2 + x - 2 \ge 0 の解集合を BB とする。
(1) ABA \cap B が空集合となるような aa の値の範囲を求めよ。
(2) ABA \cup B が実数全体の集合となるような aa の値の範囲を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、BB の解集合を求める。
x2+x20x^2 + x - 2 \ge 0
(x+2)(x1)0(x+2)(x-1) \ge 0
よって、x2x \le -2 または x1x \ge 1BB の解集合である。
次に、AA の解集合を求める。
ax23a2x+2a30ax^2 - 3a^2x + 2a^3 \le 0
a(x23ax+2a2)0a(x^2 - 3ax + 2a^2) \le 0
a(xa)(x2a)0a(x-a)(x-2a) \le 0
(1) AB=A \cap B = \emptyset となる条件を考える。
(i) a>0a > 0 のとき、AA の解集合は ax2aa \le x \le 2a となる。
このとき、AB=A \cap B = \emptyset となるには、
2a<12a < 1 かつ a>2a > -2 が必要。よって、a<12a < \frac{1}{2} かつ a>0a > 0 となる。
または、a>2a > -2 かつ 2a<12a < 1, a>0a > 0 より、0<a<120 < a < \frac{1}{2}.
(ii) a<0a < 0 のとき、AA の解集合は 2axa2a \le x \le a となる。
このとき、AB=A \cap B = \emptyset となるには、
a>2a > -2 かつ 2a>12a > 1 が必要。しかし、a<0a<0 であるから、2a>12a>1とはならない。
したがって ABA \cap B が空集合にならない。
したがって、0<a<120 < a < \frac{1}{2}
(2) ABA \cup B が実数全体の集合となる条件を考える。
BB の補集合は 2<x<1-2 < x < 1 である。
AB=RA \cup B = \mathbb{R} となるのは、AABB の補集合を全て含む場合である。
(i) a>0a > 0 のとき、ax2aa \le x \le 2aAA の解集合である。
このとき、a2a \le -2 または 2a12a \ge 1 が必要。
しかし、a>0a > 0 より、a2a \le -2 はありえない。
2a12a \ge 1 より a12a \ge \frac{1}{2}
a2a \le -2 かつ 2a12a \ge 1を満たすaは存在しない。
また、AABc=(2,1)B^c=(-2,1) を含むには、
a2a \le -2 かつ 2a12a \ge 1
a>0a > 0 より a2a \le -2 は成り立たない。
a2a \le -2 および 2a12a \ge 1 は同時に成り立たない。
(ii) a<0a < 0 のとき、2axa2a \le x \le aAA の解集合である。
このとき、2a22a \ge -2 かつ a1a \le 1 が必要である。
2a22a \ge -2 より a1a \ge -1
a1a \le 1 より a<0a<0 より a<0a<0を満たすので常に成立する。
1a<0-1 \le a < 0

3. 最終的な答え

(1) 0<a<120 < a < \frac{1}{2}
(2) 1a<0-1 \le a < 0

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