(1) f=TA は行列 A による線形変換を表すので、行列 A を掛けるベクトルは3次元ベクトルである。一方、f による像のベクトルも3次元ベクトルである。よって、A は 3×3 行列である。 (2) 112819−3=α−421−2+β4311 を解く。 各成分について以下の連立方程式を得る。
\begin{align*} \label{eq:1} -4\alpha + 4\beta &= 11 \\ 2\alpha + 3\beta &= 28 \\ \alpha + \beta &= 19 \\ -2\alpha + \beta &= -3 \end{align*}
3番目の式と4番目の式から、
\begin{align*} \alpha + \beta &= 19 \\ -2\alpha + \beta &= -3 \end{align*}
2式を引くと 3α=22 より α=322。β=19−α=19−322=357−22=335。 α=322 と β=335 を1番目の式に代入すると、 −4(322)+4(335)=3−88+140=352=11 なので誤り。 3番目の式と4番目の式を用いるのではなく、2番目と3番目の式を用いる。
\begin{align*} 2\alpha + 3\beta &= 28 \\ \alpha + \beta &= 19 \end{align*}
2番目の式から α=19−β。これを1番目の式に代入すると、 2(19−β)+3β=28 より 38−2β+3β=28。よって β=28−38=−10。 α=19−(−10)=29。 α=29, β=−10 を1番目の式に代入すると、 −4(29)+4(−10)=−116−40=−156=11 なので誤り。 1番目の式と3番目の式を用いる。
\begin{align*} -4\alpha + 4\beta &= 11 \\ \alpha + \beta &= 19 \end{align*}
2番目の式から β=19−α。これを1番目の式に代入すると、 −4α+4(19−α)=11 より −4α+76−4α=11。よって −8α=−65。 α=865, β=19−865=8152−65=887。 -4(65/8)+4(87/8)=-65/2+87/2 =22/2 =11
2(65/8) + 3(87/8)=65/4 + 261/8 = 130/8 + 261/8= 391/8= 48.875 !=28
これは写像の定義域が4次元ベクトルではないため、解が存在しない。
しかし、問題文から 112819−3 というベクトルは存在しないことがわかる。 (3)
f112819−3 は求められない。 しかし、もし 112819 について、112819=α−421+β431 であると仮定すると、 −4α+4β=11, 2α+3β=28, α+β=19 が成立しなくてはならない。 α+β=19 より α=19−β 2(19−β)+3β=28 38−2β+3β=28 これらを代入して、−4(29)+4(−10)=−116−40=−156=11 であるので、求めることはできない。 もし f−421=abc、f431=def とおくと、abc−1−21def=−51−1 a−db+2dc−f=−51−1 f112819=f(29−421−10431)=29f−421−10f431=29abc−10def =29d−5−2d+1f−1−10def=19d−145−58d+29−10e29f−29−10f=19d−145−58d−10e+2919f−29