確率変数 $X$ のとる値の範囲が $-3 \leq x \leq 3$ であり、その確率密度関数が $f(x) = ax^2$ である。 (1) $a$ の値を求める。 (2) $P(-1 \leq x \leq 2)$, $E(X)$, $V(X)$ の値を求める。

確率論・統計学確率密度関数期待値分散積分
2025/4/6

1. 問題の内容

確率変数 XX のとる値の範囲が 3x3-3 \leq x \leq 3 であり、その確率密度関数が f(x)=ax2f(x) = ax^2 である。
(1) aa の値を求める。
(2) P(1x2)P(-1 \leq x \leq 2), E(X)E(X), V(X)V(X) の値を求める。

2. 解き方の手順

(1) 確率密度関数の性質より、区間全体での積分が 1 になることを利用する。
すなわち、
33ax2dx=1\int_{-3}^{3} ax^2 dx = 1
a33x2dx=1a \int_{-3}^{3} x^2 dx = 1
a[13x3]33=1a \left[ \frac{1}{3}x^3 \right]_{-3}^{3} = 1
a(13(33)13(3)3)=1a \left( \frac{1}{3}(3^3) - \frac{1}{3}(-3)^3 \right) = 1
a(273273)=1a \left( \frac{27}{3} - \frac{-27}{3} \right) = 1
a(9+9)=1a (9 + 9) = 1
18a=118a = 1
a=118a = \frac{1}{18}
(2)
P(1x2)=12118x2dxP(-1 \leq x \leq 2) = \int_{-1}^{2} \frac{1}{18}x^2 dx
P(1x2)=118[13x3]12P(-1 \leq x \leq 2) = \frac{1}{18} \left[ \frac{1}{3}x^3 \right]_{-1}^{2}
P(1x2)=118(13(23)13(1)3)P(-1 \leq x \leq 2) = \frac{1}{18} \left( \frac{1}{3}(2^3) - \frac{1}{3}(-1)^3 \right)
P(1x2)=118(8313)P(-1 \leq x \leq 2) = \frac{1}{18} \left( \frac{8}{3} - \frac{-1}{3} \right)
P(1x2)=118(93)P(-1 \leq x \leq 2) = \frac{1}{18} \left( \frac{9}{3} \right)
P(1x2)=118×3=318=16P(-1 \leq x \leq 2) = \frac{1}{18} \times 3 = \frac{3}{18} = \frac{1}{6}
E(X)=33xf(x)dx=33x118x2dx=11833x3dxE(X) = \int_{-3}^{3} x f(x) dx = \int_{-3}^{3} x \cdot \frac{1}{18}x^2 dx = \frac{1}{18} \int_{-3}^{3} x^3 dx
E(X)=118[14x4]33=118(14(34)14(3)4)=118(814814)=118×0=0E(X) = \frac{1}{18} \left[ \frac{1}{4}x^4 \right]_{-3}^{3} = \frac{1}{18} \left( \frac{1}{4}(3^4) - \frac{1}{4}(-3)^4 \right) = \frac{1}{18} ( \frac{81}{4} - \frac{81}{4}) = \frac{1}{18} \times 0 = 0
V(X)=E(X2)(E(X))2=E(X2)02=E(X2)V(X) = E(X^2) - (E(X))^2 = E(X^2) - 0^2 = E(X^2)
E(X2)=33x2f(x)dx=33x2118x2dx=11833x4dxE(X^2) = \int_{-3}^{3} x^2 f(x) dx = \int_{-3}^{3} x^2 \cdot \frac{1}{18}x^2 dx = \frac{1}{18} \int_{-3}^{3} x^4 dx
E(X2)=118[15x5]33=118(15(35)15(3)5)=118(24352435)E(X^2) = \frac{1}{18} \left[ \frac{1}{5}x^5 \right]_{-3}^{3} = \frac{1}{18} \left( \frac{1}{5}(3^5) - \frac{1}{5}(-3)^5 \right) = \frac{1}{18} \left( \frac{243}{5} - \frac{-243}{5} \right)
E(X2)=118(4865)=48690=24345=8115=275E(X^2) = \frac{1}{18} \left( \frac{486}{5} \right) = \frac{486}{90} = \frac{243}{45} = \frac{81}{15} = \frac{27}{5}

3. 最終的な答え

(1) a=118a = \frac{1}{18}
(2) P(1x2)=16P(-1 \leq x \leq 2) = \frac{1}{6}
E(X)=0E(X) = 0
V(X)=275V(X) = \frac{27}{5}

「確率論・統計学」の関連問題

(1) サイコロを1回または2回振り、最後に出た目の数を得点とするゲームを考える。1回振って出た目を見て、2回目を振るかどうかを判断する場合、どのように判断するのが有利か。 (2) (1)と同様なゲー...

期待値確率意思決定
2025/5/9

袋の中に黒球3個、赤球4個、白球5個が入っている。この袋から球を1個ずつ取り出し、取り出した球を順に横一列に12個すべて並べる。 (1) どの赤球も隣り合わない確率 $p$ を求めよ。 (2) どの赤...

確率条件付き確率順列組み合わせ
2025/5/9

袋の中に赤球2個と青球1個が入っている。袋から球を1個取り出し、赤球なら代わりに青球を、青球なら代わりに赤球を袋に入れる。袋の中身が全て青球になったとき、硬貨を1枚もらえる。 (1) 2回目の操作で硬...

確率確率分布条件付き確率反復試行
2025/5/9

袋の中に最初、赤球2個と青球1個が入っている。袋から1個の球を取り出し、それが赤球ならば代わりに青球1個を袋に入れ、青球ならば代わりに赤球1個を袋に入れる。袋に入っている3個の球がすべて青球になるとき...

確率条件付き確率確率過程試行
2025/5/9

大小2個のサイコロを同時に投げたとき、目の和が次のようになる場合の数を求める問題です。 (1) 目の和が7または8になる場合 (2) 目の和が6の倍数になる場合 (3) 目の和が4の倍数になる場合

確率場合の数サイコロ
2025/5/9

袋の中にA, B, C, D, Eの5枚のカードが入っている。この袋からカードを1枚取り出し、取り出したカードに書かれた文字を記録してから袋に戻すという操作を4回繰り返す。記録された文字をアルファベッ...

確率組み合わせ順列場合の数
2025/5/9

(1) サイコロを1回または2回振って、最後に出た目を点数とするゲームを考える。1回振った後、2回目を振るかどうかを、期待値に基づいてどのように判断すれば有利か。 (2) (1) と同様のゲームで、3...

期待値確率意思決定
2025/5/9

黒球3個、赤球4個、白球5個が入った袋から球を1個ずつ取り出し、取り出した球を横一列に12個すべて並べる。 (1) どの赤球も隣り合わない確率$p$を求めよ。 (2) どの赤球も隣り合わないとき、どの...

確率条件付き確率場合の数順列
2025/5/9

(1) さいころを1回または2回振り、最後に出た目の数を得点とするゲームを考える。1回振って出た目を見て、2回目を振るかどうかをどのように判断するのが有利であるか。 (2) (1)と同様なゲームで、3...

期待値確率サイコロ意思決定
2025/5/9

袋の中に黒球3個、赤球4個、白球5個が入っている。この袋から球を1個ずつ取り出し、取り出した順に横一列に12個すべて並べる。 (1) どの赤球も隣り合わない確率 $p$ を求めよ。 (2) どの赤球も...

確率条件付き確率順列場合の数
2025/5/9