微分可能な関数 $f(x)$ について、以下のことを証明する。 (1) $f(x)$ が偶関数ならば、$f'(x)$ は奇関数である。 (2) $f(x)$ が奇関数ならば、$f'(x)$ は偶関数である。

解析学微分偶関数奇関数導関数関数の性質証明
2025/8/5

1. 問題の内容

微分可能な関数 f(x)f(x) について、以下のことを証明する。
(1) f(x)f(x) が偶関数ならば、f(x)f'(x) は奇関数である。
(2) f(x)f(x) が奇関数ならば、f(x)f'(x) は偶関数である。

2. 解き方の手順

(1) f(x)f(x) が偶関数であるとき、f(x)=f(x)f(-x) = f(x) が成り立つ。
この式の両辺を xx で微分する。
合成関数の微分を用いると、
ddxf(x)=f(x)ddx(x)=f(x)(1)=f(x)\frac{d}{dx} f(-x) = f'(-x) \cdot \frac{d}{dx} (-x) = f'(-x) \cdot (-1) = -f'(-x)
ddxf(x)=f(x)\frac{d}{dx} f(x) = f'(x)
したがって、
f(x)=f(x)-f'(-x) = f'(x)
f(x)=f(x)f'(-x) = -f'(x)
これは、f(x)f'(x) が奇関数であることを意味する。
(2) f(x)f(x) が奇関数であるとき、f(x)=f(x)f(-x) = -f(x) が成り立つ。
この式の両辺を xx で微分する。
合成関数の微分を用いると、
ddxf(x)=f(x)ddx(x)=f(x)(1)=f(x)\frac{d}{dx} f(-x) = f'(-x) \cdot \frac{d}{dx} (-x) = f'(-x) \cdot (-1) = -f'(-x)
ddx(f(x))=f(x)\frac{d}{dx} (-f(x)) = -f'(x)
したがって、
f(x)=f(x)-f'(-x) = -f'(x)
f(x)=f(x)f'(-x) = f'(x)
これは、f(x)f'(x) が偶関数であることを意味する。

3. 最終的な答え

(1) f(x)f(x) が偶関数ならば、f(x)f'(x) は奇関数である。(証明終わり)
(2) f(x)f(x) が奇関数ならば、f(x)f'(x) は偶関数である。(証明終わり)

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