ある調査で、日本人男性の体重の平均は61.8kg、標準偏差は88kgであることがわかっています。このとき、1600人の日本人男性を無作為抽出したとき、以下の2つの問題を解きます。 (1) 抽出した1600人の体重の平均の期待値と標準偏差を求めます。 (2) 抽出した1600人の標本平均をXとおくとき、Xが64以上の値を取る確率を求めます。

確率論・統計学標本平均期待値標準偏差正規分布確率
2025/4/6

1. 問題の内容

ある調査で、日本人男性の体重の平均は61.8kg、標準偏差は88kgであることがわかっています。このとき、1600人の日本人男性を無作為抽出したとき、以下の2つの問題を解きます。
(1) 抽出した1600人の体重の平均の期待値と標準偏差を求めます。
(2) 抽出した1600人の標本平均をXとおくとき、Xが64以上の値を取る確率を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 抽出した1600人の体重の平均の期待値と標準偏差を求めます。
母集団の平均を μ\mu、標準偏差を σ\sigma、標本サイズを nn とすると、標本平均 Xˉ\bar{X} の期待値 E(Xˉ)E(\bar{X}) と標準偏差 SD(Xˉ)SD(\bar{X}) は以下のようになります。
E(Xˉ)=μE(\bar{X}) = \mu
SD(Xˉ)=σnSD(\bar{X}) = \frac{\sigma}{\sqrt{n}}
この問題では、μ=61.8\mu = 61.8 kg、σ=88\sigma = 88 kg、n=1600n = 1600 です。
したがって、
E(Xˉ)=61.8E(\bar{X}) = 61.8
SD(Xˉ)=881600=8840=2.2SD(\bar{X}) = \frac{88}{\sqrt{1600}} = \frac{88}{40} = 2.2
(2) 抽出した1600人の標本平均をXとおくとき、Xが64以上の値を取る確率を求めます。
標本平均 XX は近似的に正規分布に従うので、XN(61.8,2.22)X \sim N(61.8, 2.2^2) となります。
Z=XμSD(Xˉ)=X61.82.2Z = \frac{X - \mu}{SD(\bar{X})} = \frac{X - 61.8}{2.2} とおくと、ZZ は標準正規分布に従います。
P(X64)=P(X61.82.26461.82.2)=P(Z2.22.2)=P(Z1)P(X \geq 64) = P(\frac{X - 61.8}{2.2} \geq \frac{64 - 61.8}{2.2}) = P(Z \geq \frac{2.2}{2.2}) = P(Z \geq 1)
標準正規分布表から、P(Z1)=1P(Z1)=10.8413=0.1587P(Z \geq 1) = 1 - P(Z \leq 1) = 1 - 0.8413 = 0.1587

3. 最終的な答え

(1) 期待値:61.8 kg、標準偏差:2.2 kg
(2) 確率:0.1587

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