関数 $f(x, y) = 2x^2 - 4xy + y^2 - 4x + 4y + 2$ の停留点 $P$ の座標を求め、その点 $P$ でのヘッセ行列の符号を調べ、$P$ が極大点、極小点、または極点ではないかを判定する問題です。

解析学多変数関数偏微分停留点ヘッセ行列極値判定鞍点
2025/8/5

1. 問題の内容

関数 f(x,y)=2x24xy+y24x+4y+2f(x, y) = 2x^2 - 4xy + y^2 - 4x + 4y + 2 の停留点 PP の座標を求め、その点 PP でのヘッセ行列の符号を調べ、PP が極大点、極小点、または極点ではないかを判定する問題です。

2. 解き方の手順

まず、停留点を求めるために、偏微分を計算し、それらが両方とも0になる点を求めます。
fx=fx=4x4y4f_x = \frac{\partial f}{\partial x} = 4x - 4y - 4
fy=fy=4x+2y+4f_y = \frac{\partial f}{\partial y} = -4x + 2y + 4
次に、連立方程式を解きます。
4x4y4=04x - 4y - 4 = 0
4x+2y+4=0-4x + 2y + 4 = 0
第1式から xy1=0x - y - 1 = 0、つまり x=y+1x = y + 1 が得られます。
第2式に代入すると 4(y+1)+2y+4=0-4(y+1) + 2y + 4 = 0、つまり 4y4+2y+4=0-4y - 4 + 2y + 4 = 0、したがって 2y=0-2y = 0 であり、y=0y = 0 となります。
x=y+1x = y + 1y=0y = 0 を代入すると、x=1x = 1 となります。
したがって、停留点 PP の座標は (1,0)(1, 0) です。
次に、ヘッセ行列を計算します。
fxx=2fx2=4f_{xx} = \frac{\partial^2 f}{\partial x^2} = 4
fyy=2fy2=2f_{yy} = \frac{\partial^2 f}{\partial y^2} = 2
fxy=2fxy=4f_{xy} = \frac{\partial^2 f}{\partial x \partial y} = -4
ヘッセ行列は以下のようになります。
H=(fxxfxyfxyfyy)=(4442)H = \begin{pmatrix} f_{xx} & f_{xy} \\ f_{xy} & f_{yy} \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 4 & -4 \\ -4 & 2 \end{pmatrix}
ヘッセ行列式 DD
D=fxxfyyfxy2=42(4)2=816=8D = f_{xx}f_{yy} - f_{xy}^2 = 4 \cdot 2 - (-4)^2 = 8 - 16 = -8
ヘッセ行列式 DD が負であるため、P(1,0)P(1, 0) は鞍点であり、極値ではありません。

3. 最終的な答え

停留点 P の座標は (1,0)(1, 0) であり、点 P でのヘッセ行列 H(P) の符号は負であり、点 P は極点ではない。

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