箱から玉を取り出し、色を調べて元に戻す試行を $n$ 回行ったとき、比率の信頼区間が $[0.09, 0.11]$ である。 (1) 比率の点推定値 $\hat{p}$ を求める。 (2) 試行を $4n$ 回行ったときの比率の点推定値は $n$ 回のときと同じ $\hat{p}$ であるとき、$4n$ 回の試行の比率の信頼区間を求める。

確率論・統計学信頼区間点推定標本比率
2025/8/5

1. 問題の内容

箱から玉を取り出し、色を調べて元に戻す試行を nn 回行ったとき、比率の信頼区間が [0.09,0.11][0.09, 0.11] である。
(1) 比率の点推定値 p^\hat{p} を求める。
(2) 試行を 4n4n 回行ったときの比率の点推定値は nn 回のときと同じ p^\hat{p} であるとき、4n4n 回の試行の比率の信頼区間を求める。

2. 解き方の手順

(1) 信頼区間の中央値が点推定値 p^\hat{p} になるので、p^\hat{p} は信頼区間の上限と下限の平均値として計算できる。
\hat{p} = \frac{0.09 + 0.11}{2}
(2) 信頼区間の幅は、標本サイズの平方根に反比例する。
つまり、nn 回の試行から 4n4n 回の試行に増やすと、標本サイズが4倍になるので、信頼区間の幅は 14=12\frac{1}{\sqrt{4}} = \frac{1}{2} になる。
nn 回の試行の信頼区間は [0.09,0.11][0.09, 0.11] であり、その幅は 0.110.09=0.020.11 - 0.09 = 0.02 である。
したがって、4n4n 回の試行の信頼区間の幅は 0.022=0.01\frac{0.02}{2} = 0.01 となる。
点推定値 p^\hat{p} は変わらないので、4n4n 回の試行の信頼区間は
[\hat{p} - \frac{0.01}{2}, \hat{p} + \frac{0.01}{2}]
で与えられる。p^\hat{p} の値を代入して計算する。

3. 最終的な答え

(1) p^=0.09+0.112=0.202=0.10\hat{p} = \frac{0.09 + 0.11}{2} = \frac{0.20}{2} = 0.10
(2) 4n4n 回の試行の信頼区間は、
[0.100.012,0.10+0.012]=[0.100.005,0.10+0.005]=[0.095,0.105][0.10 - \frac{0.01}{2}, 0.10 + \frac{0.01}{2}] = [0.10 - 0.005, 0.10 + 0.005] = [0.095, 0.105]
答え:
p^=0.10\hat{p} = 0.10
信頼区間: [0.095,0.105][0.095, 0.105]

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