$n$ を自然数、$x, y$ を正の実数とするとき、以下の問いに答える。 (1) $\sqrt{xy} \le \frac{x+y}{2}$ が成り立つことを示す。 (2) $\frac{1}{2}(\log_{10}x + \log_{10}y) \le \log_{10}(\frac{x+y}{2})$ が成り立つことを示す。 (3) $k$ を $k \le n$ を満たす自然数とするとき、$\frac{1}{2}(\log_{10}k + \log_{10}(n+1-k)) \le \log_{10}(\frac{n+1}{2})$ が成り立つことを示す。 (4) $\log_{10}(n!) \le n \log_{10}(\frac{n+1}{2})$ が成り立つことを示す。 (5) $2024!$ の桁数は $6100$ 以下であることを示す。 ただし、$0.301 < \log_{10} 2 < 0.302, 0.477 < \log_{10} 3 < 0.478$ を用いてよい。
2025/8/6
1. 問題の内容
を自然数、 を正の実数とするとき、以下の問いに答える。
(1) が成り立つことを示す。
(2) が成り立つことを示す。
(3) を を満たす自然数とするとき、 が成り立つことを示す。
(4) が成り立つことを示す。
(5) の桁数は 以下であることを示す。
ただし、 を用いてよい。
2. 解き方の手順
(1) 相加平均と相乗平均の関係を示す。
は正の実数なので、 が成り立つ。
したがって、 が成り立つ。
(2) (1)の結果を用いて示す。
に対して が成り立つ。(1)より)
両辺の底が10の対数をとると、
(3) (2)の結果を用いて示す。
より、 と は正の整数である。
よって、
(4) (3)の結果を用いて数学的帰納法で示す。
のとき ,
よって は成り立つ。
のとき が成り立つと仮定する。
のとき
示すべきは
(5) Stirlingの近似式: を用いるか、(4)を使う。
(4)より
の桁数 =
したがって、 の桁数は 以下である。
3. 最終的な答え
(1)
(2)
(3)
(4)
(5) の桁数は 以下である。