2個のサイコロを同時に投げたとき、 * 事象A: 出る目の積が奇数になる * 事象B: 出る目の積が5の倍数になる * 事象C: 出る目の積が12の倍数になる とする。 (1) 事象A∩B の要素を全て書き出す (2) 確率 $P(A \cap B)$ を求める (3) 確率 $P(A \cup C)$ を求める (4) 確率 $P(A \cup B)$ を求める

確率論・統計学確率事象サイコロ排反事象確率の加法定理
2025/8/6

1. 問題の内容

2個のサイコロを同時に投げたとき、
* 事象A: 出る目の積が奇数になる
* 事象B: 出る目の積が5の倍数になる
* 事象C: 出る目の積が12の倍数になる
とする。
(1) 事象A∩B の要素を全て書き出す
(2) 確率 P(AB)P(A \cap B) を求める
(3) 確率 P(AC)P(A \cup C) を求める
(4) 確率 P(AB)P(A \cup B) を求める

2. 解き方の手順

(1) 事象A: 出る目の積が奇数になるのは、両方のサイコロの目が奇数の時のみである。つまり、(1,1), (1,3), (1,5), (3,1), (3,3), (3,5), (5,1), (5,3), (5,5) の9通り。
事象B: 出る目の積が5の倍数になるのは、少なくとも一方のサイコロの目が5の時である。つまり、(1,5), (2,5), (3,5), (4,5), (5,5), (6,5), (5,1), (5,2), (5,3), (5,4), (5,6) の11通り。
事象A∩B: 事象Aと事象Bの両方が起こるのは、両方の目が奇数で、かつ少なくとも一方が5の時である。つまり、(1,5), (3,5), (5,1), (5,3), (5,5) の5通り。
(2) 2個のサイコロを投げた時の目の出方の総数は 6×6=366 \times 6 = 36 通り。
P(AB)P(A \cap B) は、事象A∩Bの起こる確率なので、事象A∩Bの要素数/全事象数で求める。
P(AB)=536P(A \cap B) = \frac{5}{36}
(3) 事象C: 出る目の積が12の倍数になるのは、(2,6), (3,4), (4,3), (6,2), (4,6), (6,4)の6通り。
事象 ACA \cup C: 事象Aまたは事象Cが起こる確率。
P(AC)=P(A)+P(C)P(AC)P(A \cup C) = P(A) + P(C) - P(A \cap C)
事象A: 出る目の積が奇数になるのは、両方とも奇数。(1,1), (1,3), (1,5), (3,1), (3,3), (3,5), (5,1), (5,3), (5,5)の9通り。
P(A)=936=14P(A) = \frac{9}{36} = \frac{1}{4}
事象C: 出る目の積が12の倍数になるのは、(2,6), (3,4), (4,3), (6,2), (4,6), (6,4)の6通り。
P(C)=636=16P(C) = \frac{6}{36} = \frac{1}{6}
事象 ACA \cap C: 事象Aかつ事象Cが起こることはないので、積が奇数で12の倍数になることはない。よってP(AC)=0P(A \cap C)=0
P(AC)=P(A)+P(C)P(AC)=936+6360=1536=512P(A \cup C) = P(A) + P(C) - P(A \cap C) = \frac{9}{36} + \frac{6}{36} - 0 = \frac{15}{36} = \frac{5}{12}
(4) P(AB)=P(A)+P(B)P(AB)P(A \cup B) = P(A) + P(B) - P(A \cap B)
事象A: 出る目の積が奇数になるのは、両方とも奇数。(1,1), (1,3), (1,5), (3,1), (3,3), (3,5), (5,1), (5,3), (5,5)の9通り。
P(A)=936=14P(A) = \frac{9}{36} = \frac{1}{4}
事象B: 出る目の積が5の倍数になるのは、(1,5), (2,5), (3,5), (4,5), (5,5), (6,5), (5,1), (5,2), (5,3), (5,4), (5,6)の11通り。
P(B)=1136P(B) = \frac{11}{36}
P(AB)=536P(A \cap B) = \frac{5}{36} (上記より)
P(AB)=936+1136536=1536=512P(A \cup B) = \frac{9}{36} + \frac{11}{36} - \frac{5}{36} = \frac{15}{36} = \frac{5}{12}

3. 最終的な答え

(1) A∩B = {(1,5), (3,5), (5,1), (5,3), (5,5)}
(2) P(AB)=536P(A \cap B) = \frac{5}{36}
(3) P(AC)=512P(A \cup C) = \frac{5}{12}
(4) P(AB)=512P(A \cup B) = \frac{5}{12}

「確率論・統計学」の関連問題

1から6までの目が同じ割合で出る4個のサイコロを同時に投げるとき、以下の確率を求めよ。 (1) 出る目が全て異なる確率 (2) 出る目の最小値が2、かつ最大値が3である確率 (3) 出る目の最大値と最...

確率サイコロ場合の数期待値
2025/8/6

AクラスとBクラスの成績評価が与えられており、指導教員と評価に関連があるかどうかをカイ二乗検定を用いて有意水準5%で検証する問題です。具体的には、帰無仮説と対立仮説を立て、期待度数を計算し、カイ二乗値...

統計的仮説検定カイ二乗検定統計的推測
2025/8/6

1個のサイコロを3回投げる試行において、以下の確率を求める問題です。 (1) 出た目が全て奇数となる確率、3回のうち1回だけ5の目が出る確率 (2) 出た目の積が3で割り切れる確率、出た目の和が7にな...

確率サイコロ期待値場合の数
2025/8/6

郵送によるアンケート調査を行う際に、標本誤差を2%以内に抑えたい。返信率が70%と見積もられる場合、何件の調査票を発送する必要があるかを計算する。

標本誤差標本調査統計サンプルサイズ信頼区間
2025/8/6

ある市長選でA氏とB氏が立候補し、400人に対して出口調査を行った結果、A氏の得票数は208票だった。全有権者におけるA氏の支持率(母比率)の95%信頼区間を推定し、その結果からA氏について当確を出し...

信頼区間母比率統計的推測標本比率
2025/8/6

ある果物の出荷時の平均重量は52gである。実験的な環境で育てた6個の果物の重量(56g, 55g, 57g, 53g, 57g, 52g)を測定した結果から、この実験的な環境が出荷時重量に影響があるか...

統計的仮説検定標本平均標本分散標本標準偏差t検定
2025/8/6

大量のパイナップルを集荷している。例年の平均は1個あたり500gで、母標準偏差は80gである。今年、パイナップル31個を無作為抽出し測定すると、平均が550gであった。パイナップルの重さは例年より重い...

仮説検定z検定統計的推測有意水準母平均
2025/8/6

1個のサイコロを3回投げる。1回目の出目を$x_1$, 2回目の出目を$x_2$, 3回目の出目を$x_3$とする。 $A = \sqrt{x_1}$, $B = \sqrt{x_1 x_2}$, $...

確率期待値サイコロ確率分布
2025/8/6

1つのサイコロを2回投げます。1回目に偶数の目が出て、2回目に4の目が出る確率を求めます。

確率サイコロ事象独立事象
2025/8/6

部品Aの重量が250gと規定されている工場で、実際の部品Aが250gではないか疑われたため、10個の部品の平均重量を計測したところ245gであった。母分散は16と既知であるとき、部品Aの重量は250g...

仮説検定母平均の検定有意水準z検定
2025/8/6