大量のパイナップルを集荷している。例年の平均は1個あたり500gで、母標準偏差は80gである。今年、パイナップル31個を無作為抽出し測定すると、平均が550gであった。パイナップルの重さは例年より重いと言えるかどうかを、有意水準5%で仮説検定する。

確率論・統計学仮説検定z検定統計的推測有意水準母平均
2025/8/6

1. 問題の内容

大量のパイナップルを集荷している。例年の平均は1個あたり500gで、母標準偏差は80gである。今年、パイナップル31個を無作為抽出し測定すると、平均が550gであった。パイナップルの重さは例年より重いと言えるかどうかを、有意水準5%で仮説検定する。

2. 解き方の手順

(1) 帰無仮説と対立仮説を設定する。
* 帰無仮説 H0H_0: 今年のパイナップルの平均重量は例年と変わらない (μ = 500g)。
* 対立仮説 H1H_1: 今年のパイナップルの平均重量は例年より重い (μ > 500g)。
(2) 検定統計量を計算する。
母標準偏差が既知であり、サンプルサイズが大きい(n = 31)ので、z検定を用いる。
検定統計量zは以下の式で計算される。
z=xˉμ0σnz = \frac{\bar{x} - \mu_0}{\frac{\sigma}{\sqrt{n}}}
ここで、
* xˉ\bar{x}: サンプル平均 = 550g
* μ0\mu_0: 帰無仮説における母平均 = 500g
* σ\sigma: 母標準偏差 = 80g
* nn: サンプルサイズ = 31
値を代入して計算する。
z=5505008031=508031=503180=53185×5.568827.8483.48z = \frac{550 - 500}{\frac{80}{\sqrt{31}}} = \frac{50}{\frac{80}{\sqrt{31}}} = \frac{50\sqrt{31}}{80} = \frac{5\sqrt{31}}{8} \approx \frac{5 \times 5.568}{8} \approx \frac{27.84}{8} \approx 3.48
(3) 有意水準と比較する。
有意水準は5% (0.05)である。片側検定を行うため、z値に対応するp値を求める必要がある。
z = 3.48の場合、標準正規分布表からp値は約0.00025となる。
または、z値3.48に対応する臨界値(α=0.05の片側検定)は1.645である。
(4) 結論を出す。
p値(0.00025)は有意水準(0.05)よりも小さい。
または、計算されたz値(3.48)は臨界値(1.645)よりも大きい。
したがって、帰無仮説を棄却し、対立仮説を採択する。

3. 最終的な答え

パイナップルの重さは例年より重いと言える。

「確率論・統計学」の関連問題

10本のバラを3人に分配する方法の数を求めます。 (1) 1本ももらわない人がいても良い場合 (2) どの人も少なくとも1本はもらう場合

組み合わせ重複組合せ場合の数
2025/8/6

表が出る確率が4割のコインを5回トスしたとき、ちょうど1回だけ表が出る確率を求めます。

確率二項分布確率質量関数組み合わせ
2025/8/6

あるコインは表が出る確率が4割(0.4)です。このコインを5回投げたとき、表がちょうど1回だけ出る確率を計算します。

確率二項分布確率質量関数
2025/8/6

袋の中に赤玉6個、白玉2個が入っている。 (1) 玉を1個取り出して色を確認して袋に戻す、という試行を3回繰り返すとき、白玉が1回以上出る確率を求める。 (2) 3個の玉を同時に取り出すとき、少なくと...

確率反復試行組み合わせ期待値
2025/8/6

表が出る確率が6割(0.6)であるゆがんだコインを5回トスするとき、表がちょうど2回出る確率を求める。

確率二項分布確率質量関数組み合わせ
2025/8/6

表が出る確率が0.6のゆがんだコインを5回トスするとき、表が2回出る確率を求めます。

確率二項分布確率質量関数組み合わせ
2025/8/6

10本のくじがあり、そのうち2本が当たりである。 (1) 2本のくじを順番に引くとき、少なくとも1回はずれが出る確率を求める。ただし、引いたくじは毎回元に戻す。 (2) 2本のくじを同時に引くとき、は...

確率くじ組み合わせ余事象
2025/8/6

(1) サイコロを3回投げたとき、2の倍数の目が1回だけ出る確率を求めます。 (2) 10個の製品の中に不良品が2個含まれています。この中から3個取り出すとき、不良品が1個以上含まれる確率を求めます。

確率組み合わせサイコロ不良品
2025/8/6

10本のくじがあり、そのうち4本が当たりである。 (1) 2本のくじを順番に引くとき、少なくとも1回当たりが出る確率を求める。ただし、引いたくじは毎回元に戻す。 (2) 2本のくじを同時に引くとき、当...

確率組み合わせ独立事象排反事象
2025/8/6

袋の中に赤玉が4個、白玉が4個入っている。 (1) 1個取り出して色を確認して袋に戻すことを3回繰り返すとき、白玉が1回以上出る確率を求めよ。 (2) 3個の玉を同時に取り出すとき、少なくとも1個が白...

確率確率分布反復試行組み合わせ
2025/8/6