AクラスとBクラスの成績評価が与えられており、指導教員と評価に関連があるかどうかをカイ二乗検定を用いて有意水準5%で検証する問題です。具体的には、帰無仮説と対立仮説を立て、期待度数を計算し、カイ二乗値を求め、自由度と有意水準5%の限界値を求め、結論を述べます。

確率論・統計学統計的仮説検定カイ二乗検定統計的推測
2025/8/6

1. 問題の内容

AクラスとBクラスの成績評価が与えられており、指導教員と評価に関連があるかどうかをカイ二乗検定を用いて有意水準5%で検証する問題です。具体的には、帰無仮説と対立仮説を立て、期待度数を計算し、カイ二乗値を求め、自由度と有意水準5%の限界値を求め、結論を述べます。

2. 解き方の手順

(1) 帰無仮説と対立仮説の設定
帰無仮説:指導教員と評価には関連がない。
対立仮説:指導教員と評価には関連がある。
(2) 期待度数の計算
期待度数は、(行の合計 × 列の合計) / 全体の合計 で計算します。以下の表に期待度数を示します。
| | 優 | 良 | 可 |
| -------- | ----------- | ----------- | ----------- |
| Aクラス | (36*100)/300 = 12 | (156*100)/300 = 52 | (108*100)/300 = 36 |
| Bクラス | (36*200)/300 = 24 | (156*200)/300 = 104| (108*200)/300 = 72 |
(3) カイ二乗値の計算
カイ二乗値 χ2\chi^2 は、以下の式で計算します。
χ2=(観測度数期待度数)2期待度数\chi^2 = \sum \frac{(観測度数 - 期待度数)^2}{期待度数}
χ2=(1012)212+(4852)252+(4236)236+(2624)224+(108104)2104+(6672)272\chi^2 = \frac{(10-12)^2}{12} + \frac{(48-52)^2}{52} + \frac{(42-36)^2}{36} + \frac{(26-24)^2}{24} + \frac{(108-104)^2}{104} + \frac{(66-72)^2}{72}
χ2=412+1652+3636+424+16104+3672\chi^2 = \frac{4}{12} + \frac{16}{52} + \frac{36}{36} + \frac{4}{24} + \frac{16}{104} + \frac{36}{72}
χ2=13+413+1+16+213+12\chi^2 = \frac{1}{3} + \frac{4}{13} + 1 + \frac{1}{6} + \frac{2}{13} + \frac{1}{2}
χ2=0.333+0.308+1+0.167+0.154+0.5\chi^2 = 0.333 + 0.308 + 1 + 0.167 + 0.154 + 0.5
χ22.462\chi^2 \approx 2.462
(4) 自由度と有意水準5%の限界値
自由度は、(行数 - 1) × (列数 - 1) で計算します。この場合、(2 - 1) × (3 - 1) = 1 × 2 = 2 です。
自由度2、有意水準5%のカイ二乗分布の限界値は5.991です。(カイ二乗分布表を参照)
(5) 結論
計算されたカイ二乗値は2.462であり、限界値5.991より小さいです。したがって、帰無仮説を棄却できません。つまり、指導教員と評価には関連があるとは言えません。

3. 最終的な答え

(1) 帰無仮説:指導教員と評価には関連がない。
対立仮説:指導教員と評価には関連がある。
(2) 期待度数(上記参照)
(3) カイ二乗値:2.462
(4) 自由度:2、有意水準5%の限界値:5.991
(5) 結論:指導教員と評価に関連があるとは言えない。

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