大量のトマトの重さを正規母集団と仮定し、そこから無作為に5個のトマトを抽出したところ、それぞれの重さが150g、167g、190g、172g、201gであった。このとき、トマトの重さの母平均の95%信頼区間を少数第一位まで求めよ。

確率論・統計学信頼区間母平均t分布標本平均標本標準偏差
2025/8/6

1. 問題の内容

大量のトマトの重さを正規母集団と仮定し、そこから無作為に5個のトマトを抽出したところ、それぞれの重さが150g、167g、190g、172g、201gであった。このとき、トマトの重さの母平均の95%信頼区間を少数第一位まで求めよ。

2. 解き方の手順

まず、標本平均と標本標準偏差を計算する。
標本平均 xˉ\bar{x} は、
xˉ=150+167+190+172+2015=8805=176\bar{x} = \frac{150 + 167 + 190 + 172 + 201}{5} = \frac{880}{5} = 176
標本標準偏差 ss は、まず各データの平均からの偏差を計算し、偏差の二乗和を求める。
(150-176)^2 = 676
(167-176)^2 = 81
(190-176)^2 = 196
(172-176)^2 = 16
(201-176)^2 = 625
偏差の二乗和 = 676 + 81 + 196 + 16 + 625 = 1594
標本分散 s2s^2 は、偏差の二乗和を自由度(標本サイズ-1)で割ったもの。
s2=159451=15944=398.5s^2 = \frac{1594}{5-1} = \frac{1594}{4} = 398.5
標本標準偏差 ss は、標本分散の平方根。
s=398.519.96s = \sqrt{398.5} \approx 19.96
次に、母平均の95%信頼区間を求める。標本サイズが小さいので、t分布を使用する。
信頼区間は、
xˉ±tα/2,n1sn\bar{x} \pm t_{\alpha/2, n-1} \cdot \frac{s}{\sqrt{n}}
ここで、xˉ\bar{x}は標本平均、 ss は標本標準偏差、nn は標本サイズ、tα/2,n1t_{\alpha/2, n-1} は自由度 n1n-1 の t 分布における α/2\alpha/2 の値である。
α=10.95=0.05\alpha = 1 - 0.95 = 0.05なので、α/2=0.025\alpha/2 = 0.025。自由度は n1=51=4n-1 = 5-1 = 4
t分布表より、t0.025,42.776t_{0.025, 4} \approx 2.776
信頼区間は、
176±2.77619.965176 \pm 2.776 \cdot \frac{19.96}{\sqrt{5}}
176±2.77619.962.236176 \pm 2.776 \cdot \frac{19.96}{2.236}
176±2.7768.926176 \pm 2.776 \cdot 8.926
176±24.78176 \pm 24.78
したがって、信頼区間は、
下限: 17624.78=151.22151.2176 - 24.78 = 151.22 \approx 151.2
上限: 176+24.78=200.78200.8176 + 24.78 = 200.78 \approx 200.8

3. 最終的な答え

151.2g \<= 母平均 \<= 200.8g

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